誓い-ラグドリアン-part1/空賊と王子の友情
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初めてグレンとウェールズが同じ戦場に経ったのは、レコンキスタが怪獣を自分たちとの戦争のための生物兵器として投入した戦いの際だ。
これまで王党派とレコンキスタの戦争は、王党派が優勢だった。エルフに奪われた聖地の奪還とハルケギニアの統合。理想としては崇高に聞こえるが、所詮反乱軍。正当性よりも力がなくてはそれを示すことも叶わないし、アルビオンはモード大公がエルフを妾としてかくまったこと、その一件でモード大公に連なる重要人物たちが処断されたことを除けばまだ数十年は安泰を保てるだけの力はあった。勝つこともままならない状態で、国からすればただの腫れ物でしかないのだ。
しかし、突然現れた怪獣ゴメスの暴走、そして王党派のある将の一人とその部隊の原因不明の離反。その二つが大きな要因となって、王党派は一気に形勢を逆転された。数百人ものメイジが束になっても、無策のまま戦って怪獣を殺すことなど決してできるものではない。しかも自軍の将の離反がなぜか連発し、たかが国賊と舐めきっていた連中に、王党派は屈辱の敗北を喫するようになった。
だが、苦戦を強いられる王党派に、ある希望が舞い降りることになった。
突然現れた一機の空賊戦艦、そして、ゴメスをあっさりと倒してしまった、炎を身に纏う巨人。
初戦は、グレンがゴメスを倒したことでレコンキスタの軍勢の軍勢が崩れて引き上げた。
あの後、アルビオン軍はレコンキスタの動きを探る斥候部隊・突如現れた炎の空賊団捜索部隊の派遣。しかし斥候部隊は一人も帰ってこなかった。炎の空賊についても、それは同様だった。
ただ、その後のレコンキスタとの戦争の際は炎の空賊たちが参戦していたのだ。明らかにこちら側が優勢になる形で、だ。特に怪獣をレコンキスタが戦場に持ち出してくると、その時には必ずと言っていいほどグレンファイヤーが自ら現れ、怪獣を撃退するという構図ができた。
炎の空賊団と炎の巨人の存在は、王党派もレコンキスタも無視しきれない存在となった。
ロンディニウム城にて、王党派の首脳・将軍たちが集められ、今後炎の空賊たちに対する対応についての議論が行われた。
空賊団のおかげもあって、滅ぼされる心配そのものはほぼ無くなったものの、彼ら炎の空賊たちに対する疑念が全く無かったわけではない。いや、寧ろあったほうだろう。貴族にとって賊の存在そのものが疎ましいのだ。
「いくら連中のおかげで我々がレコンキスタ共に遅れをとらずに住んだとはいえ、本来なら我々の手でこの国を救わなければ鳴らないのだ。もう奴らの力を借りるべきではない!」
「そうだ!それに奴らとて賊であることに変わりない!実際この付近の空を徘徊していた他の空賊共は全て貴族派に回っているではないか!味方の振りをして、こちらの寝首をかこうとしているに違いない!」
「しかし、彼らの力を除いた状態では、たちまち我
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