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ウルトラマンゼロ 〜絆と零の使い魔〜
誓い-ラグドリアン-part1/空賊と王子の友情
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いた。グルやガル船長もただの尻の青い青年というイメージを抱いていたが、もしかしたら彼だけでもそうではないかもしれない、と思わされた。
「へ、言うじゃねえか。けどな…俺たちは自分が認めた奴としか、話をしねぇんだ」
グレンは笑みを浮かべると、自分の首をコキコキと鳴らし、軽いストレッチをしてウェールズと改めて向き合った。
「ガル船長、俺たちはムズい上に長ったらしい話をするのは苦手だ。だからよ、ここはタイマンで確かめるってのはどうだい?こいつらが、何よりこいつが信用できる奴なのか…ああそうだ。自慢の魔法だって使っていいぜ」
ウェールズの力と信念を確かめるために、条件としてグレンは勝負を申し込むことにしたのだ。
「別にかまわないが…他の者は?」
ガルが、この条件については自分としては文句は無いとは思うが、自分の一存だけで決めていいことではない。他のクルーたちに異論がないことを問う。
「俺たちは船長たちの判断を信じてます!」
「船長の判断に、間違いなんて不思議なほどなかったからな!」
「兄者、わしも同意見だぞい」「わしもじゃ」
「…皇太子。そちらはどう思うのだ?」
どうやら誰も特にこれといって文句は無いらしい。後はウェールズ自身の意思次第だ。
「皇太子様、これはチャンスです!」
「ええ。これであの身の程知らずの空賊共に身の程を思い知らせることができますぞ!」
(まったく無謀な奴らだ。メイジに魔法を使っても構わんなどとほざくとは…)
まだこの時点で、誰もグレンがあの炎の巨人の正体であることを知らなかった。ハルケギニアの王族とは、常に天才的な才能と力を持つメイジを誕生させている。ウェールズも若くしてトライアングルクラスにまで成長するほどだ。たかだか平民、またはどこぞのはぐれメイジごときが勝てるはずが無いと思っていた。しかも魔法を使ってもかまわないとは、こちらからすれば自ら勝ちを譲ってきたようなものだ。
「お前たち、あまり出すぎたことを申すな」
ウェールズが再び、部下たちの嫌な物言いに顔をしかめながら注意する。
「僕が勝てば、話を聞いてくれるんだね?」
「男に二言はねぇ」
対するグレンは魔法の使用許可を与えただけでなく、変身するつもりはなかった。フェアな勝負を好む彼としては、人間相手に本当の姿である巨人の姿で戦うことは不本意でもあった。
「来な」
とんとん、とんとん…とステップし首を回してから、グレンは指先で手招きする。先手さえもウェールズの方に与えてきた。さすがに、ウェールズはなんとなく理解した。こいつはこちらを舐めている。事実グレンは、これまでメイジを何人も素手のみで倒してきた経験があり、メイジは魔法が使えたとしても自分に勝てるわけが無いという自負があった。
「…」
グレンは、ファイティングポーズをとったま
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