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ウルトラマンゼロ 〜絆と零の使い魔〜
誓い-ラグドリアン-part1/空賊と王子の友情
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る。断る理由をつけるなどおこがましいことだろう」
「では…!」
「炎の空賊たちとの同盟を許可する」
国王自らの同盟の決定。その決断に驚いて目を見開くアルビオン貴族たち。しかし、国王の決定に今更反対意見を述べようとするものは居なかった。彼らにとって王の命令は絶対的なものだから、逆らう権限など持ち合わせていない。だが問題なのはその後のことだった。




視点を現在に戻そう。
「ぐ、グレン!?あの空賊の…!」
まさか生きていたのか!?ルイズは驚いた。こんな形でまたあの炎の用心棒の姿を拝むこととなろうとは。
「いつあいつと会ってたのよ!?」
「タバサの実家に泊まっている間にね、ちょっとしたいざこざがあったのよ。そのときに彼が、ね」
どうやらキュルケとタバサの実家に滞在中に何かに巻き込まれていたらしい。その際に彼…炎の用心棒グレンファイヤーと思わぬ再会を果たしたのだ。
「話は後。こっちは…」
タバサがひとまず現状を把握するように促してきた。
確かにグレンがどうしてキュルケとタバサと共にここに現れたのかも気になるが、それ以上に今はこの悪い状況を打開しなければならないのだ。
視線の先に見えたのは、呆然と立つアンリエッタの姿だった。
「……」
アンリエッタは、もうどうすればいいのかわからなくなり始めていた。
冷酷なウェールズのルイズたちへの対応。新たな黒いウルトラマン。そしてウルトラマンとなった人間と、赤い炎を見に纏う巨人。
「……なんなの……。
どうして…なんでこうなるの…私はただ…ウェールズ様とともにいたい!ただそれだけなのに!どうしていつもいつも!!」
王族としての運命、それゆえの窮屈な日々と、皇女としてではなく一人の少女としてやっと掴んだささやかな幸せであったウェールズとの出会いと、彼と通じ合わせた想い。
まるで世界そのものが、自分とウェールズの関係を決して許すまいと謀っているかのようだ。
「姫様…」
国や民を背負う役目を担うこととなるアンリエッタが、すべてを捨てようとしてまでウェールズを求めたこと。それは確かに罪といえることなのだが、彼女が全て悪いわけではない。どんなに下らない理由があったとしても、人間とは誰でも一度は彼女のように全てを拒絶したくなるようなことだってある。それを悪しき者が利用した。それだけのことなのだ。
ルイズは幼き日の友人として今のアンリエッタを不憫に思えてならず、同時に彼女の純情を弄んだ者への激しい怒りを募らせ拳を握った。キュルケは、今のアンリエッタが駄々をこねているようにも見えたものの、ルイズと同じことを考えていたため責めようとはしなかった。タバサも、何か思うところがあるためか何もいわなかったし、アニエスも仕えている主に対して今言うべき言葉を定めなかった。どのみ
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