暁 〜小説投稿サイト〜
とある緋弾のソードアート・ライブ
第八話「色彩の崩壊を告げる悪魔の王」
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いやー流石はカミやん」

 なんか妙な関心の仕方をされている気がするが、今はそんな場合では無かった。学園都市在住の学生である土御門はともかく、何故ステイルがこの学園都市にいるのか。

「おい!早くそこを離れろ!!上条当麻!」

 そう質問しようとした上条だったが、その質問は新たに現れた声によって掻き消された。

 青年だった。ボサボサの髪は浜面の黒髪バージョンのようだが細身ながらガタイは浜面よりも良く、一目で鍛えていると分かる。軍隊の兵隊というよりも喧嘩慣れしていると感じのガタイの良さだったが。

 いや、待て。離れろ?

「とうま!!」

 インデックスの叫び声がすぐ後ろから聞こえた気がした。思わず振り返るとして、そしてそれが目に付いた。


 まるでゲル状の、スライムのような物体が目に前に広がり、自分を包もうとしており、飲み込まれそうに──


「!!?」

 直後、上条を襲ったのは本日2度目となる首の圧迫。またもや誰かに服の首元を引っ張られ、抱きかかえられたと気づいたのは大分後だった。しかもお姫様抱っこ。圧迫感から解放され落ち着いた脳が、大覇星祭のあの出来事を思い出す。

「大丈夫か?」

 地面に優しく降ろして貰い、初めて自分をお姫様抱っこしたのが女性であると気づいた。同時になんだか微妙な心境になったのはここだけの話だ。まぁ、自分より低い背丈の女性に逆お姫様抱っこされたら、世の中の殆どの男性は微妙な心境になるだろうが。

 黒マスクで口を覆っているからか表情は伺いにくいが、凄い美人であるのは間違いない。上条はタイプでは無かったが、それでも平時であれば見惚れるにはそう時間はかからなかっただろう。

 が、それ以上に目の前の事態に目を見張った。

 辺り中にゲル状のタコやイカの触手のようなものが蠢いている。まるでどこぞのRPGで出てきそうなクラーケンや海魔のような触手だった。

 普通ならここで女性陣の触手シーンなどが出てくるのだろうが、インデックスは先ほどの巨狼を真っ二つにした少年と触手を次々と灰しか残らない勢いで燃やしているステイルがガードしているし、滝壺は彼女の騎士である浜面がガッチリ守る。士道たちの連れに至っては自分の身だけでなく、近くにいた一般人まで守っている始末だ。彼女たちの着ている服がまるでコスプレ衣装みたいな物に変わっていることに、ここで上条は気づいたが、今はそこに言及している暇などない。何故ならこちらにもゲル状の魔の触手は迫ってきている。

「なんだよこの量!?」

 しかも他と比べて圧倒的にこちらによってくる触手の数が多い。上条の触手プレイなど誰得とかそういうレベルの話ではない。ただの汚物だ(一部の人間を除く)。

 その内の一つが上条に真っ直ぐ伸びていく
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