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とある緋弾のソードアート・ライブ
第八話「色彩の崩壊を告げる悪魔の王」
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色のワゴン車は、本来なら自転車を除く車輌は走行禁止のはずの歩道を、猛スピードで真っ直ぐとこちらへと向かっていた。そのまま横向きになると、キンジたちの目の前で駐車する。

「緊急事態よ!早く乗りなさい!説明は後!」

 運転席の開けられた窓から聞こえた、聞き覚えのあるアニメ声に、一同は有無を言わずに乗り込むのだった。





「間一髪……かな」

 狼のそばで刀を鞘に収めた少年はそう呟いた。肩の辺りで馬の尻尾のように纏めた滑らかな黒髪と中性的な──いや、もう女性的と言っても差し支えない──顔が特徴的な線の細い少年だ。黒衣・黒袴という服装をしていても、やたらと目立つ雰囲気を持つ少年だった。

「それは間に合わなかった方のだろ。逃げたぞ、あいつら」

 士道たちの後方から声がした。振り返るとそこには男がいつ間にかいた。紅い外套を着た男だ。外套と同じ紅い色をした瞳と髪色はそれだけで印象に残る人物だ。丸眼鏡を掛けているが、猛禽類のような鋭い目付きを緩和することは無かった。何となく上条の脳裏にステイル・マグナスの姿が思い浮かぶ。彼のように喫煙をしている様子はないが。

「ま、いいじゃん。仕方ないよ。俺らの目的はこっからどうやって最悪の事態を回避するかだもーん」

 次に声がしたのは刀を持った少年の側からだった。視点を変えると、そこにはいつの間にか青年が立っていた。一目でただの青年では無いと分かる。黒いスローチハット・ドミノマスク・マントという出で立ちは、まるで怪盗のような姿だった。それも、サマになっている。

「ま、それもそうだが……今、ここで決着を付けるに越したことはないんじゃないか?」
「お前!?」

 続いて出てきた影は上条にも見覚えがある人物の物だった。肩にまである真っ赤な髪に右目の下に入ったバーコードの刺青。ピアスが満載の耳にくわえ煙草。香水臭いと着ている神父服以外神父の要素など全く無い男。上条よりも身長も高い上に大人びているため、これで14歳だなんて言われても目を疑うだろう。大事なことだから二度言っておく。これで14歳なのだ。この未成年なのに喫煙している極悪神父は。

「……なんだ。お前がいるとはな」
「あれーステイル?もしかしてやきもちかにゃー?カミやんに」
「ぶっ殺すぞ、土御門」

 そしてもう1人の知っている影は、上条・青髪ピアスと共にバカ三人組「デルタフォース」の1人として認定されている、上条のクラスメイトにしてお隣さん。そして水と油の関係である科学サイドのトップたる学園都市と魔術サイドの一角たる必要悪の教会を掛け持ちする多重スパイ。サングラス金髪のアロハシャツを着たシスコン軍曹、土御門元春だった。

「土御門!?」
「やーカミやん。しかしまたカミやんは面倒なことに巻き込まれたな。
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