閑話―公孫賛視点―
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りを見よ!」
「え、周り?―――あっ」
御輿は道の中心にあるため通行人たちの目を引くものの、彼等は横を通り抜けていた。
「で、でもそれは止まっているからであって移動すれば―――」
「心配無用!さぁ、猛々しい益荒男達よ、風のように駆け抜けよ!!」
『 応!!』
袁紹のその言葉に御輿は動き出し――
「あ、ちょっ」
そして人と人の間に出来た空間をジグザグに間を縫うようにして駆け抜けた
「えええぇぇぇっっっ!?何その無駄な機動力!?」
「どうだ白蓮!これなら問題はあるまい!!」
さながら某アイシールドのようであるぞ!フハハハハハ、と意味不明な言葉を残して離れていった。
「……だめでしたね白蓮さん」
「クッ、諦めないぞ!次の一手だ斗詩!!」
「――はい!」
………
……
…
しばらくして二人は、御輿が通る道の先から、道の両端に届きそうなほどに大きな荷馬車を引いてやって来た。
「これなら駆け抜けられず止まらなきゃですね!」
「ああ、人がやっと通れる隙間を抜けられたりは出来ないだろうからな」
『……っしょい!お御輿わっしょい!』
「あっ、来ました!」
「良し!手はず通りに行くぞ!」
遠くから近づいてくる御輿に向かって荷馬車を動かす二人、商人の格好に顔を隠す布を深く被っていた。
「お御輿わっしょい!お御輿―――む?あの横は通れぬな……」
その袁紹の言葉に二人は内心、策の成功を喜ぼうとしたが―――
「致し方あるまい……、者共跳ぶぞ!!」
『 応 !!』
その言葉と共に御輿は速度を上げ、荷馬車の前で跳び上がり―――見事後方に着地した。
跳びながら袁紹が「デビルバッ○ダイブである、フハハハハハ!!」とまたもや意味不明な言葉を発したが、一瞬とはいえ御輿の下にいた二人にはそれを気にする余裕は無かった。
「斗詩、白蓮!商売を始めるのは良いがその荷馬車は往来の邪魔である!もう少し小さくするが良いぞフハハハハハ!」
「〜〜ってどの口で言ってんだーー!!」
「しかも正体ばれてましたね……あっ」
袁紹が走り去った後、周りをよく見ると荷馬車が邪魔になっていたようで騒然としていた。
「ああ、も、申し訳ない」
「うう…、すみません、すみません」
………
……
…
「今度こそうまくいく」
「もう私、自信が無いですよぉ……」
「諦めるな斗詩!私達が諦めてしまったら麗覇はもう誰にも止められないぞ!!」
「そ、そうでしたすみません白蓮さん」
「うん、で、次の策なんだがな」
「はい」
「あそこに赤子が母親に抱かれながら眠っているだろう?」
「本当で
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