マブラヴ
ゲート 自衛隊彼の地にて、斯く戦えり
0961話
[5/6]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
向かって突っ込んで行く。
黒の新生龍にしても、炎の円柱が消えたのは理解したのだろう。だがそのまま止まるのではなく、進行方向に存在していたトリニティゲインを破壊してやるとでも思ったのか突っ込んで行く。
この世界では、ドラゴンというのは殆ど災厄に等しい存在だ。
そのドラゴンの中の新生龍である自分がいいように閉じ込められていたというのは、プライドが許さなかったのだろう。
だが……浅慮とも呼べるその行動は、自らの死を持って償う事になる。
『チェストオオオオオォォォッ!』
どこぞの示現流の如き掛け声と共に振るわれる一刀。
違うのは、俗に言う蜻蛉の構えではなく、右手だけで持っている五大剣を振るった事か。
気合いの声と共に振るわれた五大剣は、そのまま黒の新生龍の横を通り抜け様に首元から尾の辺りまで一刀両断にする。
それだけで新生龍は死んでいたのだろうが、念の為とばかりに新生龍の横を通り抜け様にトリニティゲインが素早くシシオウブレードを振るって後方へと跳躍。新生龍の首が音を立てて上空を舞う。
身体を真っ二つにされ、首を斬り飛ばされては生きていられる筈もなく、身体中から血を吹き出しながら地面へと沈み込む。
森の中に生えている木の上に移動して見物していた俺にも、遠くからダークエルフ達の歓喜の声が聞こえてくるが……首は斬らなくても良かったんじゃないか? 折角の新生龍なのに、レモン達に怒られても知らないぞ。
そんな風に考えている間に、トリニティゲインは赤の新生龍の方へと向き直る。
自分の仲間、あるいは兄弟か? ともあれ連れがやられた事に信じられないといった思いなのか動きを止めていた新生龍だったが、やがて怒りの咆吼が周囲へと響き渡る。
「ガアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアッ!」
その声の中に悲しみを感じたような気がするのは、恐らく気のせいではないだろう。だが、それを言うのならダークエルフだって仲間を大勢食われているのだ。
それを理解しているからだろう。トリニティゲインも、五大剣とシシオウブレードを振って刀身についていた血を飛ばし、再び地を蹴って新生龍へと向かって行く。
空を飛んでいないのは、相手に対するせめてもの礼儀か。
そして、突っ込んで行ったトリニティゲインに向かって新生龍は大きく口を開き……炎を吐く。
この世界の住人であれば……あるいはモンスターであっても無事で済まないだろう炎。
現にダークエルフの方からも悲鳴が聞こえてくる。
だが……それはシャドウミラーを甘く見ているとしかいえない。
事実、トリニティゲインは五大剣とシシオウブレードを盾のようにしながら炎の中に自分から突っ込み……次の瞬間にはダメージらしいダメージがないまま新生龍に接近し、そのまま正面から五大剣で袈裟斬
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ