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転生とらぶる
マブラヴ
ゲート 自衛隊彼の地にて、斯く戦えり
0961話
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だぁっ! 2匹共現れたぞぉっ!」

 洞窟の外からそんな、悲鳴のような声が聞こえてくる。
 やっぱりな。その声を聞いて思ったのは、それだけだった。
 さて、獲物が向こうから来てくれたんだし……準備でもするか。

「ムラタ」
「おう、こっちはいつでもいいぞ」

 トリニティゲインでは新生龍を相手にしても、殆ど手応えがないだろうというのは理解してながら、それでも戦いに対する意欲が減る事はない。
 新生龍と初めて戦うからこそだとは思うが、いずれは古代龍辺りと戦わせてやりたいところだ。

「じゃあ、俺とムラタは行くが一緒に来たいって奴はいるか?」

 その言葉に手を上げたのは、その場にいた全員。いや、それどころか俺達の世話役として残されていたダークエルフまでもが手を上げている。
 自分達を散々苦しめてきた新生龍が討たれるんだから、それを見たいと思っても当然か。
 そういう意味では、ハイエルフの面々は炎龍を仕留めた死体しか見る事が出来なかったのは残念だったのかもしれない。

「アクセル様。此の身もそうだが、恐らく生き残っている殆どの者が新生龍の最後を見届けたいと思います。出来れば皆に知らせたいのですが」
「好きにしろ。ただ、近づけば戦闘に巻き込まれるだろうから、その辺に関しては自己責任だぞ」
「はい!」

 余程に嬉しかったのだろう。早速とばかりに去って行くヤオの背を見送り、俺達もまた同様に洞窟の外へと向かう。
 すると、遠くに赤と黒。2つの体色を持つ新生龍がそれぞれ木々を薙ぎ倒しつつ、森の中を歩きながらこちらへと向かってきているのが分かる。

「さて……じゃあ、行くか。すぐに始めるから、見学するならここからで頼む。ムラタ」
「おう」
「……ムラタぁ、何だか嫌な予感がするからぁ、気をつけてねぇ」

 何故か浮かない表情を浮かべているロゥリィからそんな声を貰いつつ、ムラタは問題ないと獰猛な笑みを浮かべて俺の近くへとやってくる。
 それを確認し、影のゲートを作りだし……こちらを見ているダークエルフ達の驚愕の表情を眺めつつ、身を沈めていくのだった。





 影のゲートから出たのは、森の中。少し離れた場所を黒と赤2匹の新生龍がダークエルフ達の方へと向かって歩いている。
 ……にしても、何だって飛んでいかないんだ? 新生龍にしたって空を飛べるんだから、ひとっ飛びでダークエルフに襲い掛かった方が逃げられずに大量に食べる事が出来るだろうに。
 いや、それを思えば何だってわざわざダークエルフを食べる? 新生龍の大きさを考えれば、もっとでかい動物とかモンスターとかを食った方が良くないか?
 となると、腹を満たす以外の何かもある……のか?

「アクセル? どうした?」
「ん? ああ、いや。何でもない。
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