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キュクロプス
6部分:第六章
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ようというのですね」
「だからこそ」
「その通りだ。ならばいいな」
 またしても彼等に告げたのだった。
「その為にもここで永遠にだ」
「わかりました」
 頷くヘパイストス達の声がさらに強く深いものになった。
「では我等もこれから」
「より深くヘパイストス様を知る為に」
 強く深いだけでなく明るいものにもなっていた。その声でヘパイストスに対して答えるのだった。
「これからここに永遠に」
「いさせて下さい」
「共にいよう」
 ヘパイストスの声もまた明るく強いものになっていたのだった。
「これから。お互いを知る為にな」
「はい、共に」
「そうしていきましょう」
 こう言葉を交えさせながら心も交えさせていくのであった。キュクロプス達は今己の欲するものを見つけその中に入った。彼等はヘパイストスに仕えその手伝いをしてオリンポスの中に暮らすようになった。ヘパイストスの周りにいるキュクロプス達の顔も、そしてその彼等と共にいるキュクロプス達の顔も実に晴れやかでありそこには醜いものなぞ何一つ見えはしなかったという。


キュクロプス   完


                   2009・3・5

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