§65 縁
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にいいよ。そんなに権能に困ってないし。それに、パンドラも雰囲気をとれっていうと思う。演出とか過程大事にする人だし。……神か」
「ふふっ、違いない」
もっともだ、と言わんばかりにアテナが笑う。
「だが、そうすると草薙護堂には餞別をやったのに貴方にはやる餞別が無くなってしまう」
「……権能を餞別にする気だったんかい」
護堂への餞別が気になったが、問いただすのは少し野暮な気がした。代わりにツッコミを返してやる。
「別れは告げぬ。輪廻の果てに妾が再誕したならば、雪辱の為に再び貴方の前に現れよう。それまでゆめゆめ倒れる出ないぞ。貴方を倒すのはこの私だ」
決意を秘めた美しい笑みと共に、アテナの身体が塵となっていく。
「――――じゃあ、餞別にこれを貰おう」
ワイヤーで、手元に持ってくるのは、先ほど愛剣と共に飛ばした、アテナの鎌。
「質屋というわけじゃないけど。キミが再誕するまで、再び僕の目の前に現れるまで、この武器は僕が記念に頂いておくよ」
黎斗の言葉にアテナは残された片目を見開き、
「あぁ……それはいい。いづれ返してもらうとしよう。あはははは!!!!」
愉快そうに。ただただ愉快そうに笑う。笑い声と共に、アテナだったものが風に吹かれて飛んでいく――――
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