After15 宇宙の果ての危機
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くして客間に戻って来て、5人の客人を部屋に招き入れ、最後に自分が入ってドアを閉めた。
「これで関係者は全員揃ったな」
貴虎が立ち上がり、それぞれ適当な席に腰を落ち着けた一同を見渡した。
「碧沙。いいか」
「はい。兄さん」
ヘキサがソファーから立ち上がった。
くるりと一回転。すると、シンデレラの魔法のように、ヘキサの服装が白い祭服に変わった。
「久しぶり。チャッキー。ザックとペコも」
彼女はヘキサの顔で、ヘキサが決して浮かべない種類の笑みを浮かべた。
「ミッチに聞いちゃいたが、本当に舞……なのか?」
「信じらんねえ……」
「舞!」
チャッキーが舞に抱きついた。
「ごめんね。あの時、あたし何にもできなくて。危ない目に遭わせるだけ遭わせて、結局っ」
「チャッキーは何も悪くないよ。あの時のチャッキーやペコや、ヘキサちゃんがした色んな選択があって、今のあたしがある。あたし、後悔なんてしてない。だからチャッキーも自分のせいだなんて思わないで」
「舞ぃ……っ」
チャッキーは一層強く舞を抱き締めた。
舞は笑ってチャッキーの背中を優しく撫でてから、チャッキーと体を離し、笑い合った。
「――全部話す。そういう約束だったね」
部屋の中にいる全員が舞に注目した。
「あたしたちが宇宙へ連れ出したインベスの中には、地球人が果実を食べてインベス化した人たちもいた。その人たちの中でも、地球へ帰ることを強く願った人たちが作ったレジスタンスが、オーバーマインド」
「種族じゃなく、組織の名前だったんですね」
「君たちはその時、どうしていたんだ?」
「紘汰はオーバーマインド構成員の説得を続けました。この星で生きる道があるって。それでも星を出て行こうとするオーバーマインドには、大気圏にバリアを張って出すまいとして。でも、そうしてる内にアイツが現れて、あたしたちを封印したの」
「あのロード・デュークとかいう輩か」
舞はヘキサの顔で痛ましげに肯いた。
「封印って、紘汰くんと舞さん、今どうなってるの?」
「次元の狭間っていうのかな、そういう所に閉じ込められてる。あたしは、意識だけ飛ばすんなら紘汰よりも上手かったから、こうしてヘキサちゃんにコンタクトして、体を借りてる。――ごめんなさい、ミッチ、貴虎さん。妹さんの体、こんなふうに使って」
「いや……仕方ない」
この状況では貴虎とて舞の判断に異を唱えられないようだ。
「――封印されてるって言ったよね。紘汰くんと舞さん。じゃあ助けに行かなきゃ!」
咲はヒマワリのロックシードを胸の前で強く握った。
ヒマワリアームズの機動翼ならば宇宙へ翔けて行くこともできる。宇宙を渡るヘルヘイムの実から造ったアームズなら
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