暁 〜小説投稿サイト〜
フェイト・イミテーション ~異世界に集う英雄たち〜
ゼロの使い魔編
第二章 天空の大陸 アルビオン
婚約者
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のカケルには関係ないのよ。」
「そんなものって何よ!私は・・・」
「そんなものなのよ、あなた自身のことに比べたらね。」
「え・・・?」
いまいちよく分からなかったらしく、ルイズはようやく声に落ち着きを取り戻した。
「彼は、貴族でも何でもない一人の『ルイズ』っていう女の子に危険な目に遭ってほしくないのよ。」
「で、でも・・・」
「それに彼、出発前に言ってたわ。『ワルド子爵は危険な匂いがする』って。」
「ワ、ワルド様が!?」
「それっきり凄かったわよ。移動中私が頻りに話しかけても言葉は返してくれてたけど目はあなたとワルド子爵に向けたまま。もう異常よ異常。」
ルイズは絶句していた。知らなかった。道中そんなことがあったなんて・・・いや確かにキュルケのイチャイチャした声は聞こえていたけど。ワルド様は気付いていたのかしら。
ルイズが完全に落ち着いたのを見て、キュルケは微笑みながら立ち上がり、最後の助言をした。
「あなたが姫殿下に尽くす気持ちは分かるわ。でもあの人の気持ちも少し考えてあげて。」
―――――カケルの、気持ち・・・
「ダーリン!」
「キュルケか、どうした?」
「ん〜、別に〜?」
宿屋のすぐ近くの見晴しのいい所に架はいた。丁度夕焼けが町を染めて何とも美しい光景だった。そんな中、架の腕を組んでいるキュルケはまあ他人からは恋人同士にしか見えない。
最近こういうのに慣れてしまったな・・・と架が考えているとキュルケが話しかけてきた。
「ルイズが心配?」
「ん、まあな。」
「ならなぜそう言ってあげないの?ルイズに変に誤解されるわよ。」
「あいつが危険を承知で行くって言っているんだ。だったら止めても無駄だ。だが納得してはいない、それだけだ。」
「それに・・・」と架は続ける。しっかりとした決意を持った表情で。
「俺はあいつを守ると決めた。それを実行すればいいだけの話だ。」
―――――もう、失うのは御免だ。
「・・・・・」
はあ〜、ルイズあなたってホント幸せ者よね〜。とキュルケは思った。でも・・・
「ダーリンも不器用ね。そこが魅力的なんだけど。」
「?何の話だ?」
「なーんでもない!とにかくもう一回ルイズとしっかりお話してみたら?今の言葉だってルイズに言ったら喜ぶわよ。」
「・・・言う必要もないと思うんだが。」
「それがダメなの!言葉にしないと伝わるものも伝わらないわよ。」
それからキュルケは架から離れ宿屋に戻ろうとしたのだが
「あ、そうそう。」
「なん・・・んっ!?」
また近くまで来たと思ったら、いきなり口を口で塞がれた。
「〜〜〜〜〜っっ!!??」
数秒間固まっているとやっと
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