After10 斬月・ジンバーメロン!
[1/2]
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
貴虎は鍬木というらしいオーバーマインドと対峙し、戦極ドライバーとロックシードを取り出して見せた。
「彼らはアーマードライダーではない。本物のライダーは、私だ」
――ウォーターメロンロックシード。かつて紛失したスイカロックシードの代用品として、凌馬が貴虎によこした品だ。
重装備ではあるが、この硬い装甲のオーバーマインドを相手取るなら、このくらいがちょうどいい。
そして、さらに。
コアスロットル。ゲネシスドライバーなしにエナジーロックシードを使えるようにする部品。
ガレージでの作戦会議の解散後、咲が貴虎を引き留めて渡した品だ。
“あのプロフェッサーって貴虎お兄さんの昔のトモダチだったんでしょ? だったら貴虎お兄さんに返すのが一番いいかなって。――紘汰くんにはもう返せないから”
『ならば貴様を排除する。アーマードライダー』
貴虎はコアスロットルをドライバーにセットし、ウォーターメロンの錠前とメロンのエナジーロックシードを開錠した。
《 ウォーターメロン 》
《 メロンエナジー 》
「――変身」
貴虎はバックルに二つのロックシードを嵌め込み、ロックし、カッティングブレードを切った。
《 ウォーターメロンアームズ ミックス ジンバーメロン ハハーッ 》
ウォーターメロンとメロンのアームズが空中で融合し、メロン模様の鋼の陣羽織を貴虎にまとわせ、斬月・ジンバーメロンアームズへ変えた。
斬月は弓を構えた。
『アーマードライダーを排除する。それが、ロードが私に与えた任務だ』
『そう簡単にやられると思うな』
ロード、という単語は気に懸かったが、今は光実や咲、戒斗や城乃内に類が及ばないよう、このクワガタインベスを処理するほうが先決だ。
『あれらは違ったのか。俺は標的を過ったのか――ならばここで挽回しよう』
『来いッ!!』
クワガタインベスは、ベルトに下がる金の装飾品をいくつも連続して千切り、斬月へ投げ放った。
その小さなクワガタの装飾品が、斬月に迫ったところで全て爆発した。
(室井君のドラゴンフルーツの小型爆弾のようなものか。だが)
煙が晴れた。
斬月は傷一つなくそこに健在であった。
『――外したか』
否。あの小クワガタ型爆弾は全て、斬月を射程に捉えていた。
これがジンバーメロンの固有性能。防御力の倍増である。
装着者のアームズの攻撃耐性を大幅に上げ、敵の攻撃によるダメージを装着者に負わせない。
凌馬が試作品としてコアスロットルを作った時に数度実験しただけだが、機能は未だ健在だ。
(装飾品はベルトに下げた分だけだと仮定して、今放たれたのが10発だから、残りは20。残
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ