新しき力を
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分転換に外を歩いてきなさい」
両肩を掴まれ、トウイが悲しそうな目で言ってきた。
「…じゃあそうしてくるわ」
「あっ。ちょっと待って」
両肩から手を離し玄関に向かおうとすると、トウイから声をかけられ一度止まった。
「なんかお菓子と飲み物とプラバンと塗料と接着剤を買ってきて」
「雑用かよ! 」
が、しぶしぶお金を受け取り買い物に出かけるはめになった。
ーーー−−
買い物が終わり、家に帰る途中親父の車が止まっているのを見かけた。
「今年はよく帰ってくるなぁ親父は」
頭をかきながら車に近づくと、親父も気づいたのか窓を開けて覗いてきた。
「ヒロヤか。どうしたんだこんなところで? 」
「買い物もとい雑用の帰り。親父こそどうしたんだよ? 」
「私か?まあ立ち話はなんだ。送っていくから乗りなさい」
そう言われたので素直に車に乗り、親父が喋りだした。
「まずはお前に渡すものがあってな。ほら」
「って運転しながら渡すなよ!前見ろ前! 」
車が一時不安定の運転になりながらもケースを受け取り、中を見るとケルサスガンダムの予備パーツが入っていた。
「へっ?なんで親父がこれを持っているんだ? 」
「お前のガンプラは、私が前にある少年に手伝ってもらいながら作った奴なんだ」
「えっ?じゃあ俺の家に届いたガンプラの送り主は…」
「私だ。ちょっとお前の学校の校長とは知り合いでな。そこからお前がガンプラバトル部に入ったと知らされて、ガンプラを送ったというわけだ」
意外な事実。親父がガンプラをやっていたなんて今まで知らなかった。そうしていると、家に着いたので車から降りる。
「ヒロヤ」
「ん? 」
「全国大会………頑張れよ」
「ああ」
家に入って親父は自室に戻り、俺は居間にケースと袋を持って入った。
ーーー−−
「ヒロヤ〜。皆〜。夕飯食べてい…」
扉を開けながら聞こうとすると、皆テーブルに突っ伏して寝ていたり、壁に寄りかかって寝ていたり、居間に寝っ転がって寝ていたり、うつ伏せの状態で寝ていたりしてた。
「あらあら。余程疲れたのかしら?ご苦労様ねぇ〜」
毛布を取ってきて、一人一人にかけていくとテーブルの上に三機のガンプラが立っていた。
「完成させたんだな」
「あらお父さん。見に来たのかしら? 」
「まあ既に出来上がっているようだけどな。にしてもいい友達を持ったものだな、うちの息子は」
「そうねぇ〜」
本当に、いい友達を持ったものねぇヒロヤは。母さん嬉しいわ。ヨシナ君とコムカイ君とアマミヤちゃんも、ヒロヤと仲良くして
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