マブラヴ
ゲート 自衛隊彼の地にて、斯く戦えり
0959話
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くてここにアルヌスの丘までやってこさせて貰いました」
「一応聞くが、直接会って話をする必要があったのか? エルベ藩王国には通信機を渡していただろう?」
「はい、その、あの品はなるべく人目に晒さない方がいいということになりまして。それに、彼女が直接シャドウミラーの方々にお会いして頼みたいと言うもので」
ガルリスの言葉を聞いていたヤオが、深々とこちらに一礼する。
「アクセル様、この度の件は此の身の我が儘から始まった事。まさかアクセル様のような方にお目に掛かれるとは思っていませんでしたが、デュッシ氏族の命運が掛かっております故にこのような手段を取らざるを得なかったのです。以前までであれば、エルベ藩王国は帝国の従属国として頼るに値しませんでした。しかし、今のエルベ藩王国は違う。自らを支配しようとする帝国と戦うだけの気概を持ち、更に幾度となく帝国軍を破るだけの実力も持っています」
……まぁ、色々と突っ込みたいところが無いわけではないが、外から見ている分にはこんな風に思えるのだろう。
「デュラン陛下としても、自らの国の民でもあるダークエルフの危機とあれば手を貸したいと思っておられたのですが……何分、その危機が問題でして。もしもヤオ殿に相談された件を我々だけでどうにかするとした場合、どうしても軍を動かす必要が出てきます。それも相当の被害を覚悟しなければならないでしょう。そうなれば、帝国軍との戦いにも大きな支障が出てくるという事で、シャドウミラーを頼ってはどうかと」
「……なるほど。まずは話を聞かせてくれるかしら。一応シャドウミラーも色々と活動をしている以上、安易に引き受ける事は出来ないのよ」
エザリアの言葉に、ヤオが小さく頷き口を開く。
「始まりは数ヶ月前となる。突如どこからともなく姿を現した黒と赤の2匹の新生龍。この2匹がデュッシ氏族を狙い始めたのだ。周辺の渓谷や山に逃げ込んだが、2匹の新生龍はそれらを見つけ、食い漁っていく。それに精霊種であるダークエルフであっても、食わなくては生きていけん。だが、我々の狩り場は即ち新生龍の狩り場。戦いを挑んだ者もいたが、全てが新生龍の腹に収まる結果となった。氏族の中でも絶望が広がり始めた、そんな時だ。エルベ藩王国が帝国軍に反旗を翻し、しかも幾度となく打ち破ったと聞いたのは。それを聞いて此の身が交渉のために派遣されたのだ」
言葉と止めたヤオに続けるようにして口を開いたのはガルリス。
「ですが先程も言ったように、エルベ藩王国の力だけではとても新生龍を……それも2匹を倒すというのは無理です。その為、こうしてシャドウミラーにお力添えを願えないかとやってきた訳ですが……」
「なるほど。……ねぇ、ヤオ。確かにシャドウミラーの力であれば新生龍を倒すのも難しくはないでしょう。何しろ、新生
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