第七章 歌姫
第9話 操られし仲間
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の震えは止まらなかった。
ジェシカ「バカな……〈ホワイト・リコリス〉……?」
呆然と声を発する。
机上の計算のみで作り出した『最強の欠陥機』
テスターでも三十分で廃人にするほどのオブジェ。
だからこその疑問。
ジェシカ「なぜ……貴様は〈リコリス〉を動かせている……?」
折紙「……」
彼女は何も答えない。
後ろで、何が起こっているのかも知らずに。
「なっ!貴様は!?」
部隊の一人がその異様な光景に気づいた。
翼を六枚三対携えたその″彼″は彼の能力『未元物質』で白い大きな槍を作り出し、〈バンナースナッチ〉に突き刺して戦闘不能にしていたのだ。
ジェシカ「貴様は……何者ダ!?」
その彼ーー垣根提督はジェシカを前にしても余裕の笑みを浮かべていた。
垣根「あなたに教える義務はありません。ですが……これぐらいはいいでしょう。学園都市の人間だというぐらいは」
ジェシカ「学園、都市……ッ!」
唇を噛み締めて目の前の垣根を睨みつける。
垣根「さあ、人数で勝れど戦力差は圧倒的です。どうしますか?」
あのハンサムな笑顔を振りまき、誘い込むような口調でジェシカを惑わそうとする。
だがさすがは軍隊のリーダーと言ったところか、その程度ではジェシカには通用しなかった。
ジェシカ「総員撃て!堕とすのヨ!早ク!」
ジェシカが叫ぶと部下達はミサイルやレーザーカノンを構えた。
だが、それとほぼ同時に垣根の槍や折紙のミサイルの嵐が飛んできた。
『ぐあ……ッ!!』
『隊長ォォ!!』
だがインカムから聞こえたのは部下達の無残な声だった。
垣根「仕方がありません。平和な解決はできないようですね。残念です」
垣根が手を広げると、翼や何もないところから無数の光の刃が出現した。
垣根「あなたたちの負けです」
そして。
その光の刃はジェシカめがけて一直線に進んでいった。
ジェシカがしていた装備は無残にも光の刃によって穴だらけになり機能を停止していた。
その彼女は重力の思うがままに垂直落下していった。
垣根「一旦引きましょう。あなたも活動限界でしょう?」
折紙「そんなことは……くっ!」
垣根「無理をしないでください。いつ彼らが復讐してくるか分かりませんから」
折紙「……士道」
折紙がスクエアの方を見て吐息のように言ったその言葉は、どこか寂しそうで悲しそうだった。
ーーーー
ーーー
ーー
ー
美九「これで、あなたのお仲間さんはぜーんぶ私のものですよぉ?」
士織「く……」
美九が楽しげに鍵盤を叩くと背後から操られた観客に拘束されたのだ。
一方、上条
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