第七章 歌姫
第7話 開催
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杖をついて歩く白髪の男ーー四糸乃と一方通行もそこに。
四糸乃「あ、あの……」
一方「……よォ」
よしのん『いや〜、あの時見てから思ってたけど、いっそのこと女の子になっちゃえば?」
士織「四糸乃に……一方通行!?」
一応誘ったには誘ったがメイド姿になっていることは知らせていなかった。
一方通行は相変わらずだったが四糸乃は彼の姿を見てぎこちない笑みを浮かべて、そして言った。
四糸乃「えっと……そ、その……可愛いですね」
士織「ああっ!やめて!優しい言葉をかけないでっ!!」
士道のメンタルは着々と削られていく。
それでも一応来てくれたので自分がやっているメイドカフェへと案内する。一方通行は少し戸惑っていたが今日の仕返しとして(無理矢理)入ってもらった。
令音と四糸乃と一方通行がカフェ内に入ってから数分後、何やら辺りがざわつき始めた。
士織「ん?」
上条「あれ、なんの騒ぎだ?」
隣のクラスで厨房係りの上条も気になって出てきたらしい。
さわぎのする方を見ると、明らかにそこだけ人口密度が高かった。テレビカメラを抱えた撮影クルーまでもが見える。
その集団の中心には悠然と歩いてくる彼女がいた。
士織「誘宵美九……」
上条「……来たか」
二人はちいさな声で発する。因縁の相手に出くわしたように。
その彼女もこちらの存在に気付き、ゆったりとした足取りでメイドカフェへと近づいてきて、士道と上条の前に立つと、にいっと唇の端を上げる。
美九「おはようございます士織さん。随分とご盛況のようですねー」
士織「……それはどうも。そっちほどではないけどな」
美九「上条さんも。そちらもかなり人気みたいですねー」
上条「まあ飲食店だからな」
それと同時に周囲に集まっていた人たちがざわつきだす。恐らく大の男嫌いの美九が上条と話しているのに驚いているのだろう。
明らかに敵対した顔をしている士織と共に、テレビカメラが三人を交互に撮り始めた。
……落ち着かない。
美九も鬱陶しげに首を回すと、周囲のテレビクルー達に言った。
美九【邪魔です。どこかへ行ってください】
そう言った瞬間、テレビクルーだけでなく美九の取り巻きもどこかへ行ってしまった。
美九「ふう、これで落ち着きましたね」
先ほどまでのざわつきは打って変って静かになった。もちろんメイドカフェ内などからは楽しそうな話し声は多少聞こえるが。
一方「オイ、今の声は何なンだ?」
メイドカフェから出てきた一方通行はかなり不機嫌そうだった。まあ入った場所が場所なので仕方がないが。
彼が横をチラッと見て美九の姿を確認すると、チッと小さく舌打ちし、上条に話しか
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