第十五話
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裕はあるのだろうか?
(ウガー!今日こそはアイツ等を探そうとしてたのに!!!)
葵は今、探している人たちがいる。
そのうちの一人は言わずもがなフェイト・テスタロッサである。どうにも原作から大幅に外れてしまっており、彼女やプレシア・テスタロッサが本当にこの事件に関わっているのかが不安になってきている。原作で彼女が住んでいたマンションの場所など分からないし神出鬼没なので、探しても会う確率は低いだろう。相手から出てきてもらうのを待つのが最善かもしれなかった。
そして、探しているもう片方は猫である。
正確には、恐らくいるはずの、八神はやてに対する監視役を探しており、それは十中八九、グレアム提督の使い魔であるリーゼアリアかリーゼロッテだろうと葵は考えていた。それか、機械で監視しているかもしれないが、この場合は対処出来ない。
多くの二次創作でも言われていたことだが、八神はやての現状は有り得ないものだ。小学三年生が両親とは死別し一人暮らし。あれだけ愛想のいいはやてなら、近所から無視されていたというわけでもないだろうに、彼女は全てを一人で行っている。少なくともご近所同士の助け合いか、最悪は家を手放して孤児院送りになるはずである。
そもそも突然現れたヴォルケンリッターを不審がったのが、はやての担当医だけだという時点で普通じゃない。あれだけ怪しい集団が、一人暮らしの子供の家に上がり込んだなら、警察などに相談するものだろう。親戚を騙る不届きものかも知れないのだから。例えはやてが彼女たちは親戚だ、などと説明しても疑われるだけだろう。
(やっぱり、あの家は・・・はやては、魔法で何かをされている)
はやての現状に違和感を覚えないというような、意識を逸らす系統の魔法でも使われているのではないか。それが、前世の考察の一つの説だったのである。
そして、その状況は利用が出来るというのが葵の考えだ。
(そもそも、はやてを監視していたのならジュエルシード事件に気づいていないはずがない。ここではやてが死ぬのは彼らにとっても痛手のはずだ。)
彼女は、もうすぐ闇の書の主として覚醒する。その時期を待ってから永久に封印する計画を立てているのに、その前にはやてが死ねば計画は台無しだ。闇の書はまた転移し、新たな主の元へ移るだろう。
そうなれば、また一から適合者探しを始めなくてはならない。そしてそれは、管理局が発見したことのある世界ですらないかも知れないのだ。むしろ無数にある世界の中からはやてを見つけたことこそが奇跡。グレアム提督は、この機会を逃すわけには行かないはずである。
―――しかし。
(彼らはジュエルシード事件に全く介入していない。はやてが死ぬ可能性があるのに、静
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