第100話 少年は世界の闇と出会うようです
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「分かっとるわ。年寄りは子供と一緒にお留守番しとる。」
軽口をやり合い、最後にまだ姦しい騒ぎが続く部屋を仰ぎ見てラカンとアルビレオは
愁磨と同じく夜の闇に消えていった。残ったゼクトは獰猛な笑みで――
「さぁて、ワシは雑な出来の小僧を見とくかの。」
更なるネギの苦難を思い喜ぶのだった。
Side out
Side ネギ
「姉ちゃんら解放して目的達成、この格好ともおさらばやな。」
「この姿も街じゃ有名になっちゃったしね。お祭り中なら賞金首でも動けるし。」
ポンッ
次の日、動く事になった僕らは用済みになった大人モードから元に戻る。
と言っても今日は近況報告と準備を兼ねた日。何だかんだでこの世界に来てからぶりの
全員集合だ。
「おーい、先生。やつら帰って来たぜ。」
「本当ですか!」
噂をすれば影、上で待機していた千雨さんに呼ばれていつもの闘技場地下の隠れ家的集合
場所に向かうと、闘技場に残って居た皆と、帰って来た古さん達三人が再会を祝して、
ええっと、抱き合って"いた"・・・んだろう。いつも通りもみくちゃになっていた。
「お前ら……ものの数分でどうしてこう……。」
「それを語ると長くなるのだが、聞きたいかね?千雨嬢。」
「大体想像出来るからいらねぇ。朝倉、忍者、とっとと報告しやがれ。」
「ほいほいでござるよ〜。」
くんずほぐれつしていた皆を無視した千雨さんが冷静に拒否と指示をした所で
"天狗之隠蓑"に逃げていた長瀬さんが現れ、ゲートの捜索の報告を纏めた資料を渡すと
また籠ってしまった。忍者らしい。ペラペラとめくっていると一段落した朝倉さん達が
戻って来たので、皆を交えて情報収集班との報告も一緒に精査する。
「凄い!こんなに早くゲートポートまで発見出来るなんて。」
「へっへーん、もっと褒めなさい!」
「明日菜はほっとんど何もしなかったけどねー。」
「う、うっさいわね!私だって戦ったでしょ!?一番活躍したじゃない!」
「おい忍者、こいつしまっとけ。」
「アイアイ。」
「っちょっ、ま――!」
騒ぎ始めた明日菜さんが早々に退場したのを横目に報告会を再開する。
ゲートポートは旧王宮のほぼ中央部にあるのを遠目ながら発見し、周辺の魔物の種族や
属性が9割方判明している。その中でも目を引く物が二つ――
「王宮の入口に大型ゴーレム二体ですか。それに、外れにあるこれは映画に出て来た。」
「そう、やっぱ気付いたね。でも今は関係ないよ。」
「は、はい、すみません。」
「いいや、関係無いと言うのは早計だと思うよ、お
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