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dead or alive
第八話 『神河市』
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「パールハーバー基地!こちらは第7艦隊通信指令旗艦ブルー・リッジ!パールハーバー基地!応答せよ!」

「こちらパールハーバー、ホノルル基地。そちらの状況を報告せよ」

「こちらの勢力はほぼ壊滅!みんなあれに感染ちまった!このままじゃ……うわ!よせ!やめろ!!うあぁぁぁぁ!!!」

「どうした!応答せよ!ブルー・リッジ!応答せよ!」

俺たちが「奴等」と死闘を繰り広げている間、感染者たちは世界中をおおっていった。アメリカ、ロシア、イギリス、中国、そして日本。いったいどうして、アラビアの感染が、世界規模の感染症になったのか。それを知る日も遠くないのかもしれないな。

ーーーー月見ヶ丘公園 午後6時半

「君は殺したとき、どんな顔するのかな?」

そう言い放つ彼の顔には、落ち着きがあると同時に、俺の神経を逆撫でするかのような冷酷さが浮かんでいた。

なんだ……?この感じ……。今まで感じたことのないゾッとするような恐怖をかんじた。底知れない野心と、なにかを殺すことに対する執着心。まてよ……こいつの名前は、瀬田広一。瀬田……まさか!?

「お前もしかして、瀬田真須美(せたますみ)の家族か?」

俺がそう語ると、広一と名乗った少年は顔色が少し代わったように語りかけてきた。

「お前、僕の母さんを知ってるのか?」

やっぱりそうだ。こいつは真須美先生の息子なんだ。でもなぜこんなところに……。そしてなぜ優衣架を襲ったのか。これを聞き出さないと。

「ああ、知ってる。それより質問に答えてくれないか?なぜ優衣架を襲ったんだ?」

うーん、と少し考えると、キョトンとした顔で言ってきた。

「特に、意味はないかな?そこに彼女がいて、僕はナイフを持ってた。なら斬りかかるってのは必然の結果なんじゃない?」

彼の頭のなかはどうなってるんだ?価値観が俺たちとは
全く違う。なんと言うか不思議な感じがする。

「お前、本当に真須美先生の子供なのか?」

俺がその言葉を出すと、なにやら興味深げにこっちを見つめてきた。

「先生?もしかして君、母さんが開いてたエクステリマ教室の生徒さん?」

「まあな。あんたの母さんには世話になったよ。」

その言葉を聞いた広一は、なにやら興味津々と言う感じになっている。

「どんな感じの人だった?僕ね、虐待する母さんしか知らないんだ」

そう語る彼は、先程とはうって違って寂しげな表情をしていた。それを見て、真須美先生の話をしようと椅子に腰かけた、その時だった。

ドゴーーーン!!!

激しい揺れと共に、耳がいたくなるほどの轟音が鳴り響いた。

「なんだ……!?」

隣にいる広一も、驚きの表情を隠せないでいる。

「この揺れ方は爆発だよ。しかもか
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