第十八話 山田大尉!今度はテニスだ!その十八
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「ああした人間になっては絶対にいけないですから」
「本当にそうですね」
アナウンサーの人も某岡さんの言葉にその通りだと頷いて答えた。
「あんな大人になってはいけないですね」
「人間の屑も役に立つんです」
それで、というのだ。
「ああなってはいけないという姿を見せることで」
「反面教師ですね」
「その通りです」
まさに、というのだ。それでだった。
某岡さんは敗れた山田を見てだ、今度はこう言った。
「真の勝者は誰か」
「もう言うまでもないですね」
「そうです、試合では敗れましたが」
「心ではですね」
「敗れてはいません」
それ故にというのだ。
「真の勝者は決まっています」
「それがテニス、スポーツですね」
「その通りです!」
某岡さんは熱い言葉で断言した。
「山田大尉に拍手を!」
「大尉、よくやったぞ!」
「いいものを見せてもらいました!」
「やっぱり人間はそうあるべきですよね!」
「清く正しく美しく!」
「努力して実力を備える!」
「そうあるべきですね!」
観客達もネットの視聴者達も熱い拍手と声を送った、ニコニコ動画の書き込みは敬礼の顔文字やにこりとした顔文字で一杯になった。」
そしてだ、山田はその声援に送られて場を後にした。そして残っていた二人にも熱い声が送られたのであった。
「とっとと消えろ!」
「次は負けろ!」
「狼に食われろ!」
「壁に挟まれて帽子だけ残してミンチになれ!」
「壁めり込まされるまでの一撃受けてから転落死しろ!」
どちらも連中に相応しい最高に無様な死に様であった、実際に観た時の痛快なカタルシスは忘れられない。悪党の死とはこうあるべきだ。
「帰れ!帰れ!」
「二度と京都に来るな!」
「だから俺達には声援だろ!」
「ブーイングの嵐とはどういう了見だ!」
二人はここでも中指立てて言い返す。
「また京都に来てやるからな!」
「アイシャルリターンだ!」
「何時か舞妓遊びだってしてやる!」
「お大尽遊びもな!」
「見てろ!京都の鱧料理も食ってやる!」
「作者も食ったことねえけれどな!」
大阪の鱧料理ならないこともない。
「見てろよ、また来るからな!」
「その時を楽しみをしてろ!」
こう捨て台詞を残しヘリに乗り戦場を後にするのだった。そして次回の戦いに赴くのだった。戦えジャスティスカイザー、負けるなジャスティスカイザー!
第十八話 完
2014・12・27
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