第十八話 山田大尉!今度はテニスだ!その十四
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「とっととヘリから離れろ!」
「離れないと撃つぞ!」
「殺さない様に威力は抑えるがな!」
「ギャグ漫画みたいに黒焦げにしてやるぞ!」
「うるせえ!山田さんに卑怯なことするな!」
「今度こそ正々堂々と負けろ!」
不良達は二人自体にも言うのだった。
「この卑怯者!」
「下衆!」
「外道兄弟!」
「要は勝てばいいっていつも言ってるだろ!」
「勝った奴が正義なんだよ!」
二人は武器を持ったまま不良達に中指を立てて言い返す。
「俺達はな!」
「勝つのは強い奴なんだよ!」
「勝ったら正義なんだよ!」
「強い奴がな!」
「だから俺達は正義なんだよ!」
「そのことはしっかりと覚えておけ!」
二人はムキになって言い続ける、だが。
その二人にだ、不良達はまた言うのだった。
「俺達はあくまで山田大尉を応援するぜ!」
「御前等の負けを心から祈ってるからな!」
「負けたら祝杯挙げてやるから楽しみにしてろ!」
「というか俺達が楽しみにしてるからな!」
「うるせえ!その言葉倍返しにしてやるぜ!」
「半沢直樹さんみたいにな!」
二人は今回も負けじと言い返した。
「そこで見てろ、俺達の格好いい勝利をな!」
「颯爽とした正義のヒーローの姿をな!」
こう言ってだ、二人は。
府立動物園の前に設置されたテニスコートのまで来た、観客に囲まれているそのコートに入るとだった。
山田がもうスタンバイしていた、そして。
その彼がだ、向かい側に来た二人を右手に持っているラケットで指し示してだ、その彼等にはっきりと言った。
「今日が御前達が心を入れ替える日だ!」
「へっ、決め台詞だな」
「負ける奴のな」
その宣言にだ、二人は悪態で返した。
「勝つのは俺達に決まってるだろ」
「俺達は主役だぜ」
だからだというのだ。
「その俺達が勝つからな」
「これからな」
「俺達の連勝記録の更新だ」
「ボーナスも貰うぜ」
こう言うがだ、その二人を観て。
アナウンサーにだ、解説者として来ている某岡某造さんがだ。怒りを露わにしてこう言い切った。
「あれが最低の人間です」
「その模範生ですね」
「はい」
まさしくというのだ。
「最低の連中です!」
「おい、そこ強調か!」
「強調するのかよ!」
二人は彼のその言葉に思わず突っ込みを入れた。
「最低って何だよ!」
「その模範生ってよ!」
「某ミスルギ皇国の連中よりましな程度です」
「いや、幾ら何でも俺達もな」
「マナ使いまではいかないぜ」
「ありゃもう人間じゃないだろ」
「心が腐り過ぎててな」
人もその心が腐るとなのだ、それが過ぎると。
「あっちの方が化けものだろ」
「ノーマじゃなくてな」
「ああした連中こそな」
「化けものだろ」
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