1話
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少ない訳ではない。
むしろ純粋な艦隊としての戦力は上回っている。
ではなぜ負けたのかというと艦載機、いやこう言うと宇宙戦闘機を思い浮かべるだろうから正しくない、モビルスーツと呼ばれる巨大人型兵器のせいだ。
地球連邦の戦闘方針は主に戦艦や巡洋艦を中心とし、遠距離からの砲撃によるものだ。
その方針通りにいけば戦艦や巡洋艦の保有数に劣るジオンは連邦に勝ちようがない。
それは当然ジオンにもわかっていることなので別の戦闘方法を持ち出すことになる。
その戦闘方法がミノフスキー粒子散布下での有視界戦闘だ。
具体的にはまず艦隊同士の砲撃戦の前にミノフスキー粒子を散布する。
ミノフスキー粒子の特性は長波の電磁波、つまり一般的なレーダー波や通信用の電波を吸収する。
そのためレーダーを用いた長距離で高精度の砲撃と通信を使っての各艦での連携が制限される。
当然これは連邦、ジオンを問わず影響するのでこれだけではジオンは勝利できない。
そのため次にモビルスーツを投入する。
モビルスーツとは全長16mほどの巨大人型兵器で無意味なものに見えるがミノフスキー粒子散布下では無類の強さを発揮する。
ミノフスキー粒子により有視界での照準しかできないため砲撃の命中率が極端に下がるため、モビルスーツは容易に艦船に接近できる。
またモビルスーツはアンバックと呼ばれる手足を使った重心移動を行うことにより推進剤を使わず、かつ素早く機体の向きをコントロールすることができた。
さらに小型核融合炉を搭載し熱核ロケットを使用することで少ない推進剤で大きな推力を持ち合わせている。
モビルスーツの素早い動きに艦艇の砲撃では対応できず、掻い潜られ接近され近距離での攻撃をなすすべもなく受けるしかなくなる。
モビルスーツの脅威を確認している場合じゃない。
だいたいこういうのを読んでいるからにはそれなりの予備知識があるはずだ。
とにかく自分が生き残る方法を考えなくてはいけない。
まずは転属願いを出してみた。即座に却下された。
脱走して社会的な制裁を受けることは避けたい。
となると戦って生き残るしかない。
ともかく戦って勝つにしろ負けるにしろとにかく生き残ることが最重要。
とはいえ負けて逃げるよりは勝ったほうが生き残れる可能性が高いのは当然だ。
ならとりあえずは勝つことを目標とした方がいい。
勝つためにはまずとにかく機動兵器、連邦でいうとトリアエーズとセイバーフィッシュをそろえたい。
特にセイバーフィッシュは、モビルスーツに劣るとはいっても数がそろえば十分に対抗できる兵器には違いない。
ひとまずできる範囲のことを行うことにする。
改めて勝つためにするべきことで、一番単純なのはモビルスーツと一応同質の兵器である宇宙戦闘機の数を揃えることだ。
連邦軍
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