たった一人のためのギルド
[1/5]
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
化猫の宿にて
今俺たちは化猫の宿で休んでいる。皆さん服がものすごいボロボロだったので俺たちのギルドで作った服に着替えてもらっている。
早々に着替えた俺はギルドの中に入りマスターの前に腰かける
「マスター」
「なぶら。シリル、よくやってくれたな」
マスターがイスに座ったまま言う。俺は聞きたかったことを聞くことにした
「マスターがニルビット族だったなんて知らなかったんだけど」
「なぶら・・・隠しておったわけではない。言う機会がなくてな」
マスターは少々決まりの悪そうな顔をする。いや、別に責めようと思ってるわけじゃないんだけどね
「シリル・・・ワシは今回の連合軍のことを受けてな、以前から一つ決めておったことがあるんじゃ」
唐突にマスターがそんなことを言う。決めていたこと?
「何を決めたの?」
「ウェンディに本当のことを話そうと思ってな」
「!?」
本当のこと・・・というと俺には一つしか思いつくことがない。それはつまり・・・
「ギルドのみんなのこと?」
「そうじゃ」
マスターはうなずく。まぁ確かにいいタイミングかもしれないけど・・・
「ウェンディ、泣いちゃうかな?」
「お前がいてやればウェンディはそこまで悲しむことはない」
マスターがそう言って俺は少しだけ笑顔になる。俺はこの7年間あのことをずっと言えなかった。
ウェンディに嫌われるのではないかと思い、ずっと隠してきた。でも・・・今度は言わなければならないのだろう
「シリル〜!!どこ〜?」
俺とマスターが話していると遠くからセシリーが俺を呼ぶ声が聞こえる。
「あ、じゃあマスター。俺はこれで」
「なぶら」
俺は席を立ちその場を後にしようとする
「シリル!!」
俺は不意に名前を呼ばれてその場で振り返る
「ワシも7年間、お前たちといれて楽しかったぞ」
その時のマスターの笑った顔は今までの中で一番幸せそうな顔をしていた
それから少しして俺たちは化猫の宿の前に集合した。
「妖精の尻尾、青い天馬、蛇姫の鱗、そしてシリルにウェンディ、シャルルにセシリー。よくぞ六魔将軍を倒しニルヴァーナを止めてくれた。地方ギルド連盟を代表してこのローバウルが礼を言う」
マスターはそう言って会釈する
「ありがとう。なぶらありがとう」
「どういたしましてマスターローバウル!!六魔将軍との激闘に次ぐ激闘!!楽な戦いではありませんでしたがっ!!仲
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ