たった一人のためのギルド
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を抱えたジェラールがそう言う。俺はその後ろに顔を伏せて立っている。
「・・・わかった・・・」
おじいさんは少し迷ってから答える。
「ありがとうございます。シリル・・・ごめん」
「・・・ううん・・・楽しかったよ。ありがとうね」
「俺もだ。さようなら。シリル、ウェンディ」
ジェラールはそう言ってウェンディを置いて足早にその場をあとにする。
俺はおじいさんに頭を下げる
「無理を聞いてもらってありがとうございます」
「よいよい。気にすることはない」
「シリル・・・」
ウェンディが目を覚ますと辺りを見回している
「起きたか。ウェンディ」
「ここどこ?そのおじいちゃんは?」
「この人はこの家の家主さんでローバウルさんだ」
俺はウェンディにそう言うとウェンディはうつむく
「ジェラールは?」
俺はその問いに答えられない
「ジェラール・・・私たちをギルドにつれてってくれるって・・・」
ウェンディの目に涙がたまる。俺は真実を告げるためウェンディの横にしゃがむ
「ウェンディ・・・ここは「ギルドじゃよ!!」」
俺の言葉を遮るようにマスターが言う。
「ここは魔導士のギルドじゃ!!」
「本当!?」
ウェンディが嬉しそうな顔をする。俺はマスターの顔を見る
「なぶら。外に出てみなさい。仲間たちが待ってるよ」
「やった!行こうシリル!!」
ウェンディが俺の手を掴み外へと飛び出す。するとそこはさっきまでの荒れ果てた廃村から賑やかな一つの町になっていて、たくさんの人たちが俺たちを見ていた。
俺はマスターの方を向くとマスターはただ静かにうなずく。俺はそれに感謝して黙ってうなずいた
―――――
「ウェンディのために作られたギルド・・・」
「そんな話聞きたくない!!バスクもナオキも消えないで!!」
ウェンディが耳をふさぐ
「ウェンディ、シリル、シャルル、セシリー・・・もうお前たちに偽りの仲間はいらない」
マスターそう言ってナツさんたちを指差す
「本当の仲間がいるではないか」
マスターはそう言ってニッコリと微笑む。そしてマスターの体も徐々に消えていく
「ウェンディ・・・シリルに心配ばかりかけるなよ。シリル・・・お前はもっと周りを頼りなさい。一人で抱え込んでいちゃいけない。
お前たちの未来は始まったばかりじゃ」
「マスター!!」
ウェンディがマスターの元へと走る
「皆さん、本当にありがとう。この子たちを頼みます」
そしてマスターが完全にいなくなってしまうと俺たちのギルドマークが消える。
「マスターーー!!」
マスターがさっきまでいた場所でウェンディは
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