【東方Project】編
074 紅翼天翔 その2
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そこで語りを終える。今度は妹紅に問う。
「……妹紅も気が付いているだろう? その男の名前を──正体を」
「……升田 真人。……シンの本名は升田 真人だと云うの…?」
「ああ」
怒りや驚愕──はたまは疑心などの感情に囚われながらも、妹紅はやっとの事で──まるで否定してくれと云わんばかりにその言葉を捻り出すが、俺は妹紅のその幻想をぶち壊す様に真実を伝えた。……そして、感情のキャパシティが一杯になったのか──
「………」
「……って、妹紅?」
……やはりと云うべきか、妹紅は切り株に腰掛けたまま器用に気を失ってしまった。
SIDE END
◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆
SIDE 藤原 妹紅
目を開けば、そこにはこの──シンに弟子入りしてからの数年間で見馴れた天井(?)だった。
「……ん…? ここはてんと≠フ中? ……いつの間に…」
―……升田 真人。……シンの本名は升田 真人だと云うの…?―
―ああ―
(……ああ、思い…出した)
気絶してしまう前の事が思い起こされる。シン──升田 真人からの、無情かつ衝撃的な告白を受け止めきれなくて、気をやってしまったのだった。……恐らくはシン(慣れているので、私の中ではそう呼称する事した)が運んでくれたのだろう。
「……判らない…」
私の頭の中は、控えめに云ってもぐちゃぐちゃだった。……シンがなぜ自ら(シン)を仇敵としている私を弟子として迎え容れてくれたか判らないし──シンがなぜ敵≠ノなる事が判りきっていたはずの私を育てる様な真似をした理由も判らない。
……シンが輝夜を語る顔を思い出してから、シンの顔が忘れられなくなった。……あの──嬉しそうで懐かしそうな顔。シンも輝夜に逃げられて裏切られた──ある意味私と同じはずだ。……でも、どうしてあんな顔が出来るのか…。……判らない。
……そして…
「シンにどんな顔で会えば良いの…?」
それすらも、判らなかった。……だが、そんな私にも出来る事が有るなら…
「……シンに訊こう…」
正直に、シンへとこの疑問をぶつける他無い──結局それしか無い。……やる事が決まったので、てんと≠ゥら顔を出せば既に朝になっていた。てんと≠ヘ4つ──個別の人数用意してある。
……ちなみに、てんと≠ヘ昨日まで3つしか無かったから、恐らくは姉弟子≠フものだろう。……いつも気になるのだが、一体シンはどこに荷物を隠しているのだろうか? ……いつかは知りたい事ではある。
閑話休題(それは兎も角)。
シンのてんと≠叩いてみてもみても大抵なら有るはずの返事が無かった事から判
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