【東方Project】編
074 紅翼天翔 その2
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─と…。輝夜はトドメとばかりに、更にこう続けた。……その固い意思≠示す方法としては、5人の貴族様達は私が身を寄せている食事処の主人──彼より早く私の出す難題を解いて下さい。……彼より遅くても彼と結婚します=c。5人の貴公子達にそう告げる」
「……何それ、勝手過ぎるよ」
……その妹紅の、不貞腐れながらの言葉には心の中で同意したかった。……俺も当時──枷≠ェ外れるまでは、輝夜のそのお触れに一杯喰わされていた様なものだったから…。
「……輝夜が云う彼──輝夜が身を寄せていた食事処の主人は、輝夜のその提案に戸惑っていた。……輝夜へ向けていた感情が正室や側室に向ける感情とは違っていたからだ。……しかし、他の男に輝夜を取られるかもしれない…≠サう考えたその男もまた──いつの間にか輝夜にそう云う¥を抱いていた事に気が付いた。……それからの事についてだが──端折って結果を言ってしまえば、輝夜が出した5つの難題を一番早く達成したのは輝夜が身を寄せていた食事処の主人だった」
「……まさかその店主の名前は──」
帝の勅命を受けた者から“蓬莱の薬”を奪って──それを飲むなどの向こう見ずなところは有るが、妹紅は頭は悪く無い。……その正体>氛汢エの名前について辿り着いたのだろう。……だが、敢えて妹紅の言葉をスルーして続ける。
「そして輝夜とその男は結ばれた。その男は輝夜との婚姻により、嫉妬に駆られた襲撃者や、その男を謀殺せんとする帝の謀などを悉く退けた」
「………」
妹紅は最早俺の語りを待っているだけである。
「そして数年が経った頃だった。……輝夜が頻り月を見ては物憂げな表情をする様になった。その男が言葉を掛けてみても、輝夜は曖昧な表情で──これまた曖昧な返事をするばかり。……輝夜はやっと口を開いたかと思えば、こう語った私は月から来た。近い内に月から迎えが来ると=c」
ここら辺は多少原典≠交えて騙る。
「腕に覚えが有った男は、輝夜を月へと帰さない為に方法を用意さた──月からの使者を鏖に出来る方法を用意した。……が、結局その男は使者達を鏖にすると云う惨事は起こらなかった。輝夜は男を薬で眠らせて男の元を、月からの使者と共に離れたからである」
……輝夜がまだ地上に居るのは知っているので月に帰った≠ニは言ってないのがミソだったり。この言葉遊びに気付くか否かは妹紅次第。
「輝夜に逃げられた男は、その熱りが冷めるまでは悪目立ちしていた名前を忘れさせる為にも、山に隠る事にした。……男が山入ると1人の少女を──不老不死の少女と出会った。そして紆余曲折を経て──男はその少女を弟子とする事になったとさ」
「………」
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