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問題児たちが異世界から来るそうですよ? 〜無形物を統べるもの〜
兄妹喧嘩 A
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く中・・・兵主神もまた、その対象となる」
「そのまま抑えてろ、八面王!」
湖札の言霊がまとめに入ってきたこの時、一輝は動いた。互いに互いの首を抑え、そして押し負けまいと踏ん張っている八面王とヤマタノオロチ。相手に負けないために全力を使わざるを得ない二匹の蛇の上を、一輝は走る。この状況では、ヤマタノオロチは一輝を足止めすることができない。
まだ消えていない鍛冶の力で刀を一振り作り出すと、横に切り払う構えをとり、さらに速度を上げていく。
「そうして変化の対象となってしまった神は、その身をある妖怪へと落とすこととなる。そもそも鍛冶の力というのは山にすむ天狗や川にすむ河童という妖怪が持つとされていたため・・・彼が持つこととなったのも、これらの妖怪の名」
「一閃!」
どうにか湖札の元まで間に合った一輝はその勢いのまま刀を払うが、湖札は異様なほどに体をそらせてそれを回避。そして、
「その妖怪の名はひょうすべ。後に河童が秋になると山に登るため変化する姿とされた、河童を茶色にし、体毛をもった姿の、ただの妖怪!」
そして湖札の矢は、外すことのない至近距離から放たれた。
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