マブラヴ
ゲート 自衛隊彼の地にて、斯く戦えり
0958話
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子でもあるゾルザルの下にいたしな。それにアキエの話によると、帝都にいるのは自分だけだとゾルザルが自慢していたらしい」
何に驚いたかと言えば、アキエだ。俺達は翻訳機を使って門世界の住人と会話をしているというのに、アキエの場合はそれが無いままにゾルザルを含めた門世界の住人と会話を交わしていた。
つまり、ホワイトスターから連れ去られてから俺達が助け出す数ヶ月程度で門世界の言語を習得した訳だ。
命の危機に陥った状態であれば、死に物狂いで言葉を覚えるのは当然か。
文字通りの意味で命に関わってくるのだから。
特にゾルザルのようなのを相手にするとなると、特に。
『そうか、他に連れ去られた者が皇宮にいないというのなら丁度いい。私は懲罰の意味も込めて皇宮の破壊を進言する』
「皇宮の破壊? つまり、これまでの戦略自体を白紙に戻して俺達で帝都まで攻めるって事か?」
確かにそれが手っ取り早いのは事実だが、その後の展開が面倒だという理由で従属国の反乱に手を貸してきたのだ。だというのに、いきなりそれを撤回すると言われても、正直困る。
だが、ウズミは俺の言葉に首を横に振って否定した。
『いや、何もそこまでは言わない。以前にアクセル代表が宣戦布告と降伏勧告をしに行った時に、帝都の上空から侵入しただろう? それと同じような感じで、皇宮やその周辺を爆撃したいと思っている』
なるほど、いわゆる空爆か。
ウズミにしては思い切った手だな。
「その場合、恐らく皇宮にいる住人も大勢が死ぬが?」
『一応爆撃前に、これから攻撃すると宣言する。そうすれば死者は少なくなるだろう』
確かにそれなら死者は0になる……とは言えないが、少なくなるのは事実か。
それに皇宮やその周辺施設が破壊されたとなれば、多かれ少なかれ帝国の上層部が混乱に陥るのは間違いない。
特に攻撃前に宣言をするとしても、それで助かるのはあくまでも人命のみだ。
各部署に命令を出すための書類や、これまで蓄積してきたデータのようなものが表記されている書類とかを持ち出すような真似はまず無理だろう。
特に門世界では羊皮紙が一般的である以上、一枚一枚の重さも違う。
それを思うと、確かに帝国を混乱させるという目的も達成出来る、か。
『勿論、その爆撃は我等オーブ軍で行う。どうだろうか、爆撃に賛成して貰えると嬉しいのだが』
口調は丁寧なのだが、目は底冷えをしている。
一応許可を求めてはいるが、それを拒否しても絶対に退かないだろう。
目は口ほどにものを言うってのがあるが、まさにそんな感じだ。
まぁ、元々情け深いウズミだ。自分の国民が強制的に奴隷に……それも性奴隷にされていたとなれば、とてもではないが許す事は出来ない、か。
それに空爆に関しても
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