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転生とらぶる
マブラヴ
ゲート 自衛隊彼の地にて、斯く戦えり
0958話
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住人ではないかという思いもあるのだろう。身を乗り出しながら尋ねてくるが、俺が返せるのは首を横に振るという行為だけだ。

「アキエ自身も運ばれている時にちょっと見ただけらしいからな。それを思えば、覚えてなくてもしょうがないさ」
『生きていると、思うか?』
「……どうだろうな。一応こっちに協力しているエルベ藩王国を始めとした従属国や、イタリカにいる者達に情報を集めて貰えるように要請はしたが」

 星刻としては、連れて行かれたかもしれない陽光の住人が生きていて欲しいと思っているのだろう。だが、奴隷となればどんな風に扱われているか……
 現在俺達が関わりがある世界で唯一奴隷制度があるのは魔法界だが、何だかんだ言ってもあそこの世界はそれなりにモラルの類を持っていた。
 勿論魔法界の全てが全てそうだという訳ではないのだろう。少なくても俺の顔見知りで奴隷になっていた大河内達はいい相手に雇われていた。いや、この場合は所有か?
 だが、ゾルザルの扱いを見た限りでは門世界だとそうもいかないだろう。

『こうなると、アクセル代表が帝国との交渉を一端白紙にしたのは少し早まったかもしれませんな』
「だが、グラス大統領。ここで甘い顔を見せれば、向こうはそれを笠に来てこちらに譲歩を求めてくるという風になったかもしれないが?」
『確かにそうかもしれない。しかし帝国との交渉を白紙に戻してしまったとなると、奴隷として捕まった者達を探し出すのも難しくなるでしょう』
『確かにそうじゃろうな。じゃが、儂等の伝手は帝国だけではないじゃろう? エルベ藩王国を始めとして、現在帝国に反旗を翻して独立戦争をしている者達がいる。そちらから手を回して貰っているのだから、見つかる可能性も十分あるのでは?』

 グラスと近右衛門の話を聞く限り、確かに頭に血が昇っていたからといっても、やり過ぎた感は否めない。
 実際近右衛門が言っているように、門世界の中では多くの従属国が帝国に対して反旗を翻してはいても、現時点で帝国が最大の版図を持った国家だというのは事実なのだ。
 それを思えば、もし本当にアキエ以外に奴隷として連れ去られた者がまだ生きていたとしても、見つけ出すのは帝国の力を使って探し出すというのが手っ取り早いというのは確か。
 そんな風に考えていると、先程から黙っていたウズミが口を開く。

『アクセル代表、1つ聞きたい。ホワイトスターから連れ去られた他の者が、奴隷として帝都にいる可能性はあると思うかね?』

 地の底から聞こえてくるようなその声に、俺以外の参加者達も一端議論を止めてウズミの方へと視線を向ける。
 そのウズミの言葉に、少し考え首を横に振る。

「異世界からの奴隷ともなれば、向こうの世界で普通に使われている奴隷と違って稀少な筈だ。現にアキエは帝国の第一皇
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