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ドリトル先生と二本尻尾の猫
第六幕その二

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「世間だとね」
「交際してからが問題だっていうんだね」
「よく見聞きしているから」 
 そうした事態になってしまうことをです。
「だからね」
「それでなんだね」
「うん、お互いにいい人じゃないと」
「お互いが不幸になるから」
「ちゃんと確かめないとね」
 その上で橋渡し役をするというのです。
 そうしたお話をしながら彼のお家に向かうとです、住宅地の中に。
 洋風の少し洒落た感じのお家がありました、白い壁に黒い屋根です。そのお家の前に来て、なのでした。
 すぐにです、ポリネシアが先生に言いました。
「じゃあ今からね」
「僕達が見て来るね」
 トートーも言ってでした、そして。
 ホワイティもです、先生に言いました。
「僕は今回はね」
「お家の中にだね」
「うん、入り込んでね」
 鼠のその小さい身体を利用してです。
「お家の中を見て来るよ」
「それでどんな家庭環境かを」
「見て来るよ」
 実際にお家の中に入ってというのです。
「こうしたことはあまりよくないかも知れないけれど」
「プライバシーの侵害になるからね」
「うん、だから最低限のことしか見ないよ」
 ホワイティもそのことはわかっています。
「そうするから」
「わかったよ、それじゃあね」
「うん、言って来るよ」
 こうしてホワイティも動くのでした、それに。
 ポリネシアとトートーだけでなくです、チープサイドの家族も先生に言うのでした。
「じゃあ僕達も」
「行って来るわね」
「窓のところからね」
「お家を見て」
「お庭もそうしてね」
「彼のことを調べるよ」
「そうして来るね」
 こう家族皆で先生に言うのでした、そしてです。
 ポリネシア達と一緒に飛んで窓のところからお家を見ます、そしてホワイティはお家の中に潜入してでした。
 彼等もお家を見ます、そしてジップとガブガブはです。
 そのお鼻をくんくんとさせます、そうしてです。
 匂いからお家を調べてです、先生に言いました。
「匂いからはね」
「別に何も感じないよ」
「悪いものはね」
「何もないみたいだよ」
「麻薬とかそういうものはだね」
 先生はこれを気にしたのです。
「最近日本でも結構広まってるみたいだけれどね」
「物騒だね、麻薬なんて」
「あんなもの楽しむなんて」
 ジップとガブガブは先生のお言葉にこう返しました。
「ちょっとね」
「ああしたものを楽しむなんてね」
「何が楽しいのか」
「死ぬよ、あんなもの身体に使ったら」
 それこそというのです。
「危ないなんてものじゃないのに」
「どうして使うのか」
「それがわからないよ」
「全くだよ」
「僕も同感だよ、麻薬はやったらいけないよ」
 先生は悲しそうなお顔で述べました。
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