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IS〈インフィニット・ストラトス〉駆け抜ける者
第28話
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の方に向く。

「悔しいか?なら、それはお前のものだ!誰から与えられる事のない、お前だけのものだ!」

作られたばかりで世界を知らず、縋る何かを求めたアルファー。知らないなら、学べばいい。最初に与えるのが苦い経験と言うのは若干申し訳ない気もするが、追々知るだろう。喜怒哀楽、仲間、様々な事柄を。

「アルファー!俺はお前を肯定する!祝福には手荒すぎるが、誕生祝いだ!」

ヴァンガードの『角』にエネルギーを集束する。本邦初公開だ、伊達や酔狂で、こんなモノを付けると思うなよ!

「ようこそ、この世界に!」

そのままスラスターの力出を全開にし、黄金に煌めく角がアルファーの胴に直撃、肩を捕まえ、逃げられないようにして空中から急降下。砂浜に叩きつける。その衝撃は、周囲の砂を高く飛ばし、砂煙で視界が阻害されるほどに凄まじいものだった。

力を使い果たし、ISを解除し座り込み、アルファーに語りかける。

「ーつーつ学習すればいいさ。得るもの全部がお前のものになるんだから」
「…、はい。マスター」
「………。何だ、その返事?」

奇妙な流れになってないか?さっきまで撃墜する気マンマンでやり合った相手をマスターと呼ぶのは変ではないのか?

「先程のエネルギーが、電脳に干渉しマスター登録されました。私も一応ISですので…」
「なんてこった…」

知らぬ間に束式ヴァンガードのマスターになっていた。

───────────

自覚無しで大変な状況を作ったようで、何はともあれ、織斑先生に報告するため、旅館に戻った早々に、その織斑先生直々にお出迎えしていただいた。事情と内容は把握済みなのでとやかく言われはしなかったが、私的な理由でISを使用した事は咎められた。

「やむを得ない事情ではあったが、丹下、お前は謹慎だ。部屋で大人しくしていろ」
「ゼロ達は?」
「『お前が無理やり連れ出し、一方的にISで攻撃を仕掛け、騒ぎを運良く聞きつけた宮間達が止めた。』そう言う筋書きだろう?無罪放免だ」

先生の返事に安堵の息が漏れる。泥を被るのは俺だけでいい。今頃、ゼロは宮間さん達とじっくり話しているだろう。納得するまで言葉を尽くし、答えを出すことを願う。

ゼロと恋する少女達の今後を祈りながら、アルファーの一件を報告する。その返事もあっさりしたもので、

「そうか。ならしっかり面倒を見ろ」

と、とってもシンプルな御言葉が。先生、ペットじゃないんですから…。

「だが、便宜上アルファーはISで、所有者はお前だ」
「篠ノ之博士は!?」
「アイツは『私作』とは言ったが『私のIS』とは言っていない」

色々手は貸すと先生には言ってもらったが、先行きは不安。やらかしたのは俺だ、受け入れるとしますか。

「先生、
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