第7話
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「おーい、麗覇様ーー!」
少し遅れて猪々子と斗詩の二人がやって来た。
「あら、その娘達が貴方の側近? へぇ可愛らしい子達じゃない。」
どこか含みのある言い方をし、二人を舐め回す様な視線を送る。
どうやら同性愛者の噂は本当らしい、しばらくして口を開いた
「気に入ったわ、私にちょうだい?」
と、笑みを浮かべながら軽くそう提案してきたが
「たわけ!犬猫じゃあるまいし、我が大事な側近をホイホイとやれるか!!」
そう袁紹が口にすると彼女もはじめから返事はわかっていたようで「残念ね」と笑みを変えず口にした。
「予約していた時間を過ぎるのもまずいし、彼女達との自己紹介は料亭でやりましょう?」
「うむ、そうしよう皆もよいな?」
はい、とそれぞれ返事をしたが何故か公孫賛はうかない顔をしていた。
「あれ、私の影が薄くなってきてないか?」
………
……
…
その後料亭に到着し自己紹介を終えて、料理が運ばれると一同は―――
「へぇ、じゃああの時は受け流したわけね?」
「うむ、夏侯惇の剣はとても我に受けられるものではなかったからな」
袁紹と曹操が話しに花を咲かせ――
「やるな夏侯惇!こんだけアタイについて来れた奴は始めてだぜ」
「当然だ文醜!それに私の丼はもう二桁目だぞ!!」
何故か春蘭と猪々子が大食いで競い合い――
「あの時の姉者は本当に―――」
「うわぁ……すごいです夏侯淵様、そういえば私も――」
秋蘭と斗詩は互いの半身の苦労話で共感し合い――
「……」
公孫賛は一人黙々と食事していた。
………
……
…
「じゃあな春蘭また会おうぜ」
「うむ、次こそは決着をつけるぞ!」
「では秋蘭さん、また今度」
「ああ、実に有意義な時間だった。夜道には気を付けてな、斗詩」
「……貴方達、いつの間にか真名を交換するほど仲良くなっていたのね」
「なんなら友好の証として我等も交換するか?」
そう袁紹は提案したが曹操は少し考えた後首を振った
「む、それはまだ友として見れないと?」
「別に真名を交換しなくても友になれるでしょう?私と真名を交換したかったら何かで認めさせることね」
「手厳しいな、せいぜい頑張るとしよう」
「フフ、そうしてちょうだい、そして逆に貴方が私を認めたら真名をもらうわ」
「……」
(すでに真名を交換しても良いくらいに孟徳の人のなりと器は認めているつもりだが、それだけでは彼女にとって不満なのだろう。
よかろう時間はあるのだ、お前の真価――見せてもらうぞ!)
その日の袁紹と曹操等一行の出会いは互いに好印象で締めくくられた。
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