第7話
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―――)
それは確信に近い予感だった。そして一連のやり取りを見ていた塾生達は喋りだした。
―――え、袁紹ってあの?
―――齢三歳にして教本を読破した神童らしいぞ
―――英才教育の一環で武の鍛練も欠かさないとか
―――ウホッいい名族
―――まず家の屋敷さぁ、屋上あるんだけど……
先ほどまで曹操一色だった室内の話題は袁紹へと変わっていた。
(正直助かったけど、またえらく濃い人物ね……、皆の視線や言葉をまったく気にしていないようだけど貴方は噂通りの大物かしら、そうじゃなかったらただの馬鹿ね)
曹操が彼を観察していると目が合った。
今更だが室内には多数の座席があり、曹操を中心に円が出来る形で空席があった。
「隣よろしいかな?『曹操』殿」
「あら、高名な袁紹様に名を知っていていただけるなんて嬉しい限りだわ、でも私がそうだとどうしておわかりに?」
「先の公孫賛にも申した通り畏まらなくてもよい、難しいことでは無い、ただ室内で覇気を持つものが一人しかいなかったからな、覇王の器に嘘偽りは無いらしい」
「っ!?そこまで高く買って貰えるなんて光栄ね、改めて自己紹介するわ曹孟徳よ」
「フム、孟徳とは字か?成人はしていないと思うのだが」
「あら、別に成人してからじゃないと字をつけれない訳じゃないわよ?まぁそれが一般的だけどね、早い人では七歳から持つ者もいるわ、早熟な人間ほど早い時期に持つみたいだし貴方は違うのかしら?」
「ほうなるほどな、ならば我も改めて名乗るとしよう、袁本初である!!以後よろしく頼む」
「本初?それって――」
「字だ、今つけた、もとよりこれ以外考えられぬしな」
「まぁ、あなたがそれでいいなら特に言うこともけどね」
………
……
…
初日の私塾は教師と生徒達の簡単な自己紹介と明日からの説明だけで昼前に解散となった。
「孟徳、このあと食事に行くんだがお主も一緒にどうだ?」
「……いいわよ、いろいろ話したいこともあるし」
「うむ、公孫賛お主も共に行かぬか?」
「え、私もいいのか?じゃあお言葉に甘えて」
三人で曹操のオススメである料亭で食事をすることになり、私塾を出ると再び彼女が口を開いた。
「少し待ってちょうだい、私の側近が二人来るはずだから」
「ほう、奇遇だな我にも二人――「ぬぉりゃああああ!!」うおっ!?」
返事をしている最中に急に横から斬撃が迫ってきたので慌てて剣を抜きそのまま受け――
「クッ(重い!――ならば)」
そして横に受け流した。
「うわぁっ!?」
受け流されたことで斬撃を放った者は体勢を崩しかけたが、ころんだりする事無く構えなおした。
「貴様ぁぁぁ
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