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Muv-Luv Alternative 士魂の征く道
第二九話 白雪の英雄
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雷そして吹雪に装備され、F-15Jへの流用実験が行われている。
「あれはお前たちの機体だ。今回のお前たちの警護に伴い武御雷の生産が追いつく、もしくはその穴埋めの機体の開発・実戦配備までの延命措置の一つだ。」
「我々は開発衛士でもあると?」
「そういうことだ。……あれを見ろ。」
歩行エレベーターの先を顎で指す助六郎………通路を挟んで反対側の戦術機ガントリーだが、其方には三色・4機の武御雷が鎮座している。
「武御雷type-ATRX……先進技術検証機だ、外観はtype―Rと変わらないが中身は別物だ。今はストレステストを行っている最中であり、中枢ユニットの完成と組み込みを持ってロールアウトとなる。」
「もう武御雷のアップデート計画に入っているのですか……すごいですね。」
兄の言葉に驚く清十郎、しかし助六郎はその言葉に首を横に振る。
「確かに零式の強化改修の一端を担っているがそれは違う。あれはしょせんは性能向上と次期主力機の下地の為の検証機でしかない―――戦争に勝利するには単なる能力向上ではなく、既存戦術を駆逐する新戦術が必要だ。
寧ろあちらの瑞鶴の方が本命に近いといえるだろう。」
「新戦術……!?」
「既存の戦術機による戦術はどれも第二世代機開発以降は改良でしかなく開発ではない―――そういうことじゃないのかい?」
清十郎の疑問に隣の白き斯衛、甲斐朔良が答える……言われればそうだ、第三世代機は空力やオペレーションバイワイヤの実装やデータリンクの本格対応など技術革新は技術分野だけで見れば確かに革新だが、戦術機全体の方向性としては第二世代機の改良でしかない。
最適化のための最新の基礎設計が必要とはいえ、機体特性は第二世代機の延長線上にすぎず、だからこそ第二世代機の改良で匹敵されるという面を浮き彫りにしている。
「ふっ、甲斐家の次期当主殿は優秀なようだ。」
「智将にそういわれるとは光栄ですね。」
「私は父にはまだまだ及ばんよ。現在、次期主力機となる機体は光菱の名古屋の工場でフレームの組み上げ途中だ―――あれが完成すれば全ての戦術機は旧型機に成り下がる。」
「それほどのモノとは……期待してよさそうだね。」
「ああ、楽しみにしていろ―――まぁ、奴と居るとあまり退屈はしないだろう。」
「斑鳩公の傍に居るみたいにかい?」
「………それを言わないでくれ、何度あの人の脱走に手を焼いたことか。」
「すまない。」
心のアキレス腱をざっくりやられたかのように消沈する真壁に心の地雷を踏み抜いてしまった事を悟った甲斐中尉は通夜のような重い表情で謝罪するのだった。
「ねぇ……清十郎君って言ったかしら?」
「はい、真壁清十郎中尉であります。」
「あの二人の会話についていける気
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