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Muv-Luv Alternative 士魂の征く道
第二九話 白雪の英雄
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からフルメンテの為に送られてくる戦術機が整備される拠点の一つにして、調布基地に送られる試作機の動作試験や整備を行うための開発拠点の一つでもあった。
「―――始めてきたがすごいな。」
「帝国軍だけではなく斯衛の機体の整備も請け負っているのだから当然の規模だ。
本来ならもっと離れた場所に設置すべきなのだが、BETA相手ではバックアップが離れすぎていては話にならないからな。」
通路を歩みながらその特殊アクリルの壁から見える光景に感嘆の息を零す甲斐朔良に助六郎が答える。
其処には見渡す限り何機もの戦術機がメンテナンスベットに寝かされ完全分解整備を行われている最中だ。
よく見るとパーツ共有率の高い瑞鶴と撃震、不知火と武御雷はそれぞれ近い場所で整備が行われているのがわかる。
しかし、モジュール構造を推し進められていたF-15以降の機体に比べ、F-4系統機はパーツがデカいだけではなく、複雑でごちゃごちゃしている。
こうして分解した際には整備性に於いても整然とした内部構造の新世代機の方が秀でているのが分かる。
――――尤も武御雷はその方向性から見ても真逆だが。
武御雷のようなカーボンエッジ装甲を用いる場合、装甲の一体形成技術が必要不可欠となる。
だが、しかしだ。
一体化形成された装甲は固定するのにも一苦労な上に、内部を整備するためのメンテナンスハッチを設けることができない。
これは一体化形成により剛性を確保する第一世代機も同様だ。つまり簡単に言えば容易に分解できないが故の性能の高さに反比例した整備性の低さと言える。
そのため、その整備には熟練の整備兵と専門設備を要する。装甲の取り付け・取り外しのための溶接や接着のための技術はもはや職人芸だ。
さらに柔軟な挙動を実現するための多重関節を保護するカーボニックアクチェーターの膜の張り合わせひとつ取っても高い技術が必要。
「あの真壁大尉、一つお伺いしてもよろしいでしょうか?」
「なんだ?」
今井少尉の問いかけ、彼女の視線は最奥の戦術機ガントリーに固定された瑞鶴へと向いている。
それを目で追う清十郎………その理由はすぐに察しがついた。
「なぜ瑞鶴に91式が装備されているのですか?・……それに外装が剥がされていますが、周囲に置かれている装甲はだいぶ形状が違うようですが」
91式噴射跳躍システム
F-15のライセンス生産による技術獲得と瑞鶴に始まる基礎研究を融合させた国産戦術機開発計画によって生み出された跳躍ユニットである。
この跳躍ユニットの特徴は最新の空力研究とベクターノズルそれにフライバイワイヤの融合による高効率高機動だけではなく、パーツの流用を前提に設計されたために他機種にも使用可能というところだ。
現在では不知火と武御
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