マブラヴ
ゲート 自衛隊彼の地にて、斯く戦えり
0957話
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渡る。
同時にモルトの口から流れ出る血。
「貴様っ!」
「黙れ、俺が話しているだろ」
再び放たれる掌。
往復ビンタ……というよりは掌底が幾度も繰り返され、その度にモルトの頬が腫れ、歯で切った口からは血が流れ出る。
ようやく抵抗の意思がなくなったのを確認し、最後の一発とばかりに再度掌底をモルトの頬に叩きつけてから口を開く。
「俺はアクセル・アルマー。お前達が敵対しているシャドウミラー、延いては異世界間連合軍の代表を務めている男だ。以前にもこの挨拶はしたと思うが、あの時はサラマンダーに乗って空からだったからな。こうして直接顔を見せるのはこれが初めてか」
「ファ、ファフフェル・ファルファー?」
頬が腫れ、口の中が歯で切れているせいか、禄に俺の名前を呼ぶ事が出来ない。
だが、それに構わず俺は言葉を続ける。
「何で俺がここまで怒っているのか分かるか? お前の存在自体に苛ついているからだよ。身の程知らずにも俺達の本拠に攻め入ってきただけではなく、ホワイトスターにいた人物を攫って、しかも奴隷にしているだと? よくもここまで俺達の顔に泥を塗ってくれたな。……おい、聞こえているのか?」
「ふぁ……」
へぇ、ここまでされても瞳に憤怒を宿したままか。ゾルザルとは器が違うってのは事実らしい。だが……
そっとモルトの右耳に手を伸ばし……
「どうやら聞こえていないらしいな。ならそんな耳……いらないよな?」
ブチィッ、という聞き苦しい音が周囲に響き、次の瞬間には俺の手の中にモルトの右耳が存在していた。
「がああぁぁぁっ!」
悲鳴を上げるモルトをそのままに、次は右目へと指を伸ばす。
「俺達とお前達の実力の差を感じ取れないような、そんな目も……必要はないよな?」
ツプリ、という感触と共に、ブチィッという音が……眼球から繋がっている視神経が切れる音がしたような気がした。
「が、が、が、あああああぁぁぁぁぁああぁぁぁあっ!」
突然視力を失った右目を押さえ、雄叫びを上げるモルト。
痛みのあまりに暴れまわり、玉座から床に転げ落ちつつ暴れ回る。
「少し黙れ」
握っていた右耳と右目の眼球をモルトの目の前に落とし、それを思い切り踏みつける。
潰れた体液がモルトの顔面に飛び散り……そして、次の瞬間、モルトは自分を保つ為か意識を失う。
それを鼻で笑い、謁見の間を一瞥する。
帝国の人間は全てが身動き出来ずに目を逸らし、未だに暴れているゾルザルの悲鳴のみが謁見の間に響き渡り、シャドウミラーのメンバーは何も言わずに俺に視線を向けている。ただ、高畑が今の俺の行動を見て不愉快そうな表情を浮かべていたが……これは高畑の性格を考えればしょうがないだろう。
アキエは今の
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