こうして鷹巣隆也の間違った青春が幕を開ける
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ちょっとだけ、ほんのちょっとだけ昔の話をしよう。この俺、鷹巣隆也はそれはもう平穏な学校生活を送っていた。理想の高校生活、英語で言うとマイハイスクールライフイズベリーピースフル。改めて日本語で言うと平穏な学校生活という奴である。しかし、そんな平穏も今日を持って失われた。
それは今日の昼休みの事である。俺は昼休み中、特にすることも無かったのでボーッとある一冊のノートを眺めていた。別に友達が居ないからそんな事をしていた訳ではなく俺が飲み物を買いに行ってる間に友達の連中がバスケに行くとか何とか話を纏めたらしくそのまま速攻で体育館に行ったというのを近くの生徒から聞いたため、仕方なくボーッとしていたのだ。まぁ俺の友達の話はさておき俺は一冊のノートを見ていたのだ。ふとしたときに俺がトイレに行くため席を立ったのだがここで悲劇が起きた。俺が席を立っている間に連中が教室に戻ってきており、あろうことか俺のノートを見ていたのだ。そう、俺の「絶対に許さないリスト」をだ。
このノートにはクラスのありとあらゆる人間の悪口が書かれている。無論それは俺が今まで友人と呼んでいた連中も例外ではない。これを見られた瞬間に俺はぼっち街道まっしぐらとなってしまったわけだ。ふぅん、別に構わん。今まで友達だと思っていた奴だって所詮は上部だけの付き合い。そんな奴といくら縁を切ろうが支障はないのだぁ!と自分を鼓舞してみたがやっぱり辛いものは辛い。そもそも今までは何事も無く過ごすがモットーだったのが唐突にある意味アルティメット平穏なぼっちになってしまったのだ。辛くないはずがない。いや、実際完全スルーだったら問題ない。織れもさして気にせずに学校生活を送れる。しかし、事はそううまくは行かないのだ。奴等は影でこそこそ俺の話をしやがる。俺に聞こえないように話してくれれば良いものをわざとかどうか俺に聞こえる様に言ってくるもんだからたまらない。まぁそんなのは一時の間にだけだろうから暫く待てば止むだろう。まぁとにもかくにも俺の絶対に許さないリストがクラスに出回ったとあう話がなんやかんやで教師にまで行き渡りこうして平塚先生に呼び出され、現在連行されているというわけだ。
さて、取り合えず腕が辛いからそろそろ放してもらわねばならない。
「先生、別に逃げたりしないんで放して貰えますか?ほんと、お願いします!」
俺の必死な懇願に先生も何か感じるものが有ったのか拘束を解いてくれた。
俺はひとまず安堵の息を吐く。
平塚先生はそんな俺を微笑み混じりで見守っている。先生は一体何を考えているのか、少し情報収集する必要があるな。たしか奉仕部とか言ったか……。
「奉仕部ってなんなんすか?初めて聞くんですけど」
俺の質問に先生は少し残念そうな顔になった。
「そうか、知ら
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