第4章 戦争と平和
第37話 攻めの白龍皇と受けの赤龍帝
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がて、ひと段落ついたところで話題を変えた。
「俺たちは、爆弾を抱えている。それが何かわかるか?」
「わかるよ☆ 世界を変えかねない力――赤龍帝と白龍帝だね( `―´)ノ」
「そうだ、まずはヴァーリ。お前は何がしたい?」
アザゼルは、白龍皇のヴァーリへ問いかけた。
それに対する回答は、強い相手と戦いたい。それだけだった。
赤龍帝はどうだ? と俺にも聞かれる。
「決まっています、部長を、仲間を、大切な人たちを守ることです。あとは、上級悪魔になってハーレムを築きたいですね」
「おお、ハーレムか。ハーレムのことなら俺が先達として指導してやってもいいぜ」
「ハーレムの前に、神器狩りをやめてもらえませんか? 俺も襲われたし、仲間のアーシアは死にかけました。無実の人間を巻き込まないでください」
みんなを守る、決意を言葉にした。なんだか照れくさくなって、ハーレムのことも言う。
昔の俺ならハーレムにもっと執着していいはずなんだが、いまはそれほどでもない。
こうして枯れてしまったのにはもちろん理由があるが、後悔はしていない。
血濡れで十字架には貼り付けにされたアーシアを見てから、誓ったんだ。
大切な人たちを守ってみせるって。だから俺は力を求めたんだ。
アーシアの件もあるし、神器狩りの撤回を求める。
難しい顔をした後、アザゼルは了承した。
「ふむ、今代の二龍は対照的ですね。攻めの白龍皇と、受け――失礼、守りの赤龍帝といったところでしょうか。大事な人を守りたい。良い心がけですね。気が代わったら是非天使陣営に来てください」
「堂々と勧誘しないでいただきたい。しかしながら、二人とも所属陣営が和平を結んだ以上、無暗な対決は禁止させてもらうよ。そのかわり、周りに迷惑をかけない戦う場を用意することを約束しよう。冥界は広いからね」
なんかミカエルがすごいことを言っていたような。
攻めの反対が受け? それってボーイズラ――やめておこう。
天使長がホ○とか勘弁してほしいんだが。
神が死んでいることよりも、問題じゃないかと思う。
白龍皇との因縁か。できれば、無駄な戦いはしたくないんだが、避けられないんだろうな。
ドライグもそう言っているし。自分すら守れないのに、他人を守ることなんてできないだろう。
ちらりとヴァーリをみると、どこかそわそわしているようだった。
そう、楽しい何かを待ち構えているような、そんな感じだ。
力量を推し量ると、前のような差はないように思える。
八神さんにも太鼓判をもらった。すぐに勝てるとは思えないが、少しずつ俺は進歩している。それが確認できただけでもよかった。
その後は、和や
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