第4章 戦争と平和
第37話 攻めの白龍皇と受けの赤龍帝
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俺、場違いじゃね?
俺は、今日何度目かの問いを心中で発していた。天使・堕天使・悪魔の三大勢力が会談を行うことになった。戦争は小康状態だったとはいえ、休戦はしていない。
このように、トップの会談が実現したことは画期的だった。
戦争を望むコカビエルの一件が、休戦に向けた行動を後押ししたとは、何とも皮肉な話だ。
和平が実現すれば、悪魔の繁栄は確実になる。
――と、リアス……部長にいわれた。
まだ転生悪魔になったばかりの俺は、いまいちその凄さが実感できないが、部長が興奮気味に喜んでいた姿をみて、俺まで嬉しくなった。
だから、コカビエルを一騎打ちで破った俺を含めたグレモリー眷属を会談に呼ばれたと聞いたときも、二つ返事で参加を了承したのだ。でも、早まったかなあ。と思う。
俺がいまいる場所は、慣れ親しんだ駒王学園の会議室である。
……と、いいたいが、特別に用意された豪華絢爛なテーブルセットといい、高価な調度品といい、全く別空間となっていた。
さほど時間がなかったにもかかわらず、非常に高級感が溢れる部屋となっている。
庶民な俺は圧倒されてしまうが、時間が経てば慣れてもくる。
だが、装飾品以上に、そこにいる面々が問題だ。
左を見れば12枚の白い羽を展開した天使長ミカエル(イケメン死ね)。
右を見れば12枚の黒い羽根を展開した堕天使総督アザゼル(イケメン死ね)
正面には魔王サーゼクス・ルシファーとセラフォルー・レヴィアタン(お義父さんと呼ばせて下さい)
そして、務めて無視しようとしてきたが、アザゼルの側に控え、俺に熱い視線を送ってきている白髪の青年(イケメン死ね)、こいつが白龍皇らしい。ケツがムズムズする。
先日のような私服ではなく、全員が正装だった。セラフォルーの正装をみて、思わず似合わねえと言ってしまった俺は悪くない。
俺がいるのは、部長を中心としたグレモリー眷属とソーナ・シトリーの中である。
悪魔サイドの俺たちが独立した立ち位置にいるのは、コカビエルの一件について中立の立場を取っている、という意思表示なんだそうだ。
単独でコカビエルを撃退した俺たちは、一目置かれている。
今回一番の功労者といっていい。だが、悪魔サイドにいると悪魔が有利になりすぎる。
だから、中立にして、三大勢力全てが揃って功に報いる、という筋書きらしかった。
「緊張しているのかしら、イッセー?」
「当然ですよ、力の違いに圧倒されっぱなしです」
「安心しなさい、私も同じだから」
部長の気遣いがありがたい。たしかに、部長の手もかすかにふるえている。
やはりこれだけの面子がいると萎縮してしまうようだ。
周囲を見渡すと、朱乃や木場、子猫も固まっ
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