艦隊これくしょん
艦これ短編 Scene1「叢雲」
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。
「動作不良はないな?」
『ええ、大丈夫よ』
「今日はこの鎮守府から10km地点までをパトロール。問題がなければ、すぐに帰還。お前が帰ってきたら、戦力増強のために建造を行う」
『了解よ。出撃するわ!』
執務室の窓から、外を見ると叢雲がゆっくりと外海へ向け、航行していくのが見えた。
Chapter1-3「初戦闘まで(Side叢雲)」
私が司令官と出会って数日が経った。
司令官は出会ってすぐ出撃させるのではなく、まず設備の確認から始めた。
確認事項が多い為、私と司令官の二人では時間がかかってしまった。
早く酒保にいる『明石』の艤装が開発されるといいのだけれど。
「そろそろ、叢雲にはこの鎮守府前海域のパトロールに行ってもらいたいと思う」
待ちに待った時が来た。
司令官と一緒に確認事項や書類の整理などをやってはいたが、私の本分は海に出て深海棲艦と戦うこと。
それに私の中に眠る駆逐艦“叢雲”としての記憶が海を渇望する。
「はぁ、やっと海に出られるのね」
「すまないな」
また、司令官は頭を下げる。
ここ数日で分かったことだが、この司令官は直ぐに頭を下げる。
相手の気分を害したらすぐに謝るのは人間としてみれば最良なのだが、軍人として見ると不合格としか言いようがない。
「だから、簡単に謝るんじゃないわよ」
「性分なもんでな」
このやりとりにも慣れたものだ。
「まあいいわ。すぐに準備するから」
私は司令官にそう言うと、ドアを潜り工廠へ向かった。
工廠には出撃のためのゲートが設置されている。
そのゲートを通ると、海へ出ることができるようになるのだ。
「出撃するわ。艤装をお願い」
工廠にいる妖精にそう言うと、妖精はビシッと敬礼をして、どこかへ走っていった。
そして、私は工廠から降りて、ゲートの前に立った。
『艤装装着』
機械音声が聞こえてきた瞬間、私の体には駆逐艦“叢雲”の艤装が装着された。
艤装が装着されると私は単装砲や高角砲、機銃を動かし、動作不良がないか調べる。
調べ終えると同時に私の立っている場所へ水が入ってくる。
すると私の体は水位の上昇と共に浮き上がっていった。
「訓練では何度もやっているけれど、これは何度経験しても心が踊るわね」
水位が一定の所に達すると、ゲートが開いた。
そして、無線の周波数を執務室にある無線の周波数に合わせ、司令官に連絡をする。
「司令官、準備出来たわ」
『動作不良はないな?』
「ええ、大丈夫よ」
『今日はこの鎮守府から10km地点までをパトロール。問題がなければ、すぐに帰還。お前が帰ってき
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