第四十六話 横須賀その十
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「薊ちゃんが育ったのね」
「赤ん坊の時に玄関の前にいて」
それで、とだ。また裕香に話した。
「それでなんだよ」
「ずっと暮らしてたのね」
「神戸に来るまでな、ここがあたしの家なんだよ」
横須賀においての、というのだ。
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