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とあるβテスター、奮闘する
つぐない
とあるβテスター、宣言する
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見渡した。
突然立ち上がった僕を怪訝そうな目で見ている彼ら───その全員に向かって、僕は言う。

「“オレだけ”じゃない。僕も……、僕もキリトを信じる。キリトを排除なんて、絶対にさせない!」
自分でも驚いてしまうくらいスムーズに、僕の口から言葉が飛び出した。
こんなに簡単なことを躊躇っていた自分への戒めも込めて、思い切り声を張り上げる。

「ユ、ユノ、おめぇ……」
「何驚いてるのさ、クライン。僕がキリトを信じることがそんなに意外?」
「いや……、いや!意外じゃねぇ、ちっとも意外じゃねぇぞ、ユノ! おめぇならそう言ってくれると思ってたぜ!」
驚きで目を丸くしていたクラインに笑いかけると、彼は目尻に涙を溜めながらも笑い返してくれた。

そんな僕たち二人に、周りのプレイヤーたちは理解できないものでも見るような眼差しを向けてくる。
彼らの中では《黒の剣士》の排除は既に決定事項となっていて、キリトを庇おうとしている僕たち二人の姿は、滑稽以外の何でもないだろう。

だけど───それがどうした。

例え滑稽だろうと、周りからどんなに白い目で見られようと。
それがキリトを───友達を信じちゃいけない理由になんて、なるもんか。

確かにキリトのやっていることは、とても褒められたことではないのかもしれない。
そこに事情があろうがなかろうが、彼がPKを行っているのは紛れもない事実であって、それは周りから見れば“悪”なのかもしれない。

だけど、間違いを犯さない人間なんてこの世のどこにもいない。
だから───友達が間違った道を進んでいたのなら、僕たちで止めればいい。
組織のためでも保身のためでもなく、一人の友達として、キリトを止めればいい。

こんな時はどうすればいいとか、自分に何ができるとか、そんなことを考える必要なんてなかった。
例え悪人を擁護していると罵られても、友達である僕たちだけは、信じることをやめてはいけなかったんだ。
彼を説得することを、諦めてはいけなかったんだ。

そうして、彼が間違いに気付いてくれたのなら。
間違いに気付いて、周りからの非難の目に耐えられずに、孤独と罪悪感に押し潰されそうになってしまったのなら。
その時は僕たちが、味方はここにいるんだよと笑いかけてあげればいい。
あの第1層での出来事の後、みんなが───キリトが僕にそうしてくれたように。
それが、今の僕にできること。
彼の友達として、僕にもできることはあったんだ。

ただそれだけのことだった。
ただそれだけのことを、僕は馬鹿みたいに躊躇っていた。
まったくもって自分が情けない。
散々彼らに助けてもらっておきながら、これじゃあ恩知らずもいいところだ。

だから───そんな汚名を返上するためにも。

「せっかく話し
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