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ルドガーinD×D (改)
五十五話:絶望
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リアスの掛け声と共に無数の滅びの魔力弾は一点―――ヴィクトルの元に収束していく。そして、次の瞬間凄まじい爆発音と共に爆発を起こす。本来は魔力の緻密なコントロールの苦手な彼女ではあるが、ここ最近はとにかく何か出来ることは無いかと修行を重ねたためにある程度のコントロールは出来るようになったのだ。


「手加減無用ですわ!」


リアスに続けとばかりに今度は朱乃が雷光をがむしゃらにヴィクトルが立っていると思われる場所に落とし続けて行く。もう、何か恨みでもあるのかと言うレベルで徹底的に雷を落とし続ける朱乃。これは何も以前にやられた恨みからではなくルドガーに同じようなことをやったときに無傷で防御されたことにプライドが傷ついたからである。

そして、そこにイッセーが無数の赤い波動を飛ばして追撃する。そんな様子に斬りつけられた祐斗の治療を行っていたアーシアは思わずヴィクトルが大丈夫だろうかと心配してしまう。そして、朱乃とイッセーが攻撃を止めて土煙が晴れるとまだ立ってはいるものの、全ては防御できずに服がところどころ破け火傷や切り傷を負い、血を流したヴィクトルが出て来た。


「やっと、ダメージを与えられたぜ!」

「みんな、この調子でいくわよ!」

「「「はい!」」」


初めてとも言えるダメージを与えたことにイッセーが喜び、リアスが全員の士気を高める。この調子なら、勝てないまでも相手を退けることが出来るかもしれないとリアス達の胸に希望が灯り始めていた。だが、そんな様子をヴィクトルは黙って見ながら、邪魔だとばかりに仮面を投げ捨て、冷たい声でリアス達に告げる。



「君達を少々侮っていたようだ。ここからは―――本気でいくとしよう」



その瞬間、ヴィクトルから凄まじい殺気が解放されリアス達は背筋に氷の塊を叩きこまれたかのような気分になる。そして、理解する。彼は自分達を殺す気で来てはいたが本気では戦っていなかったのだと。その事実に気づき今更ながらに理解する。相手は自分達とは比べ物にならない正真正銘の―――化け物だと。


「サイカトリス」


ヴィクトルがハンマーで水色の陣を描くとそこから泡が溢れ出てくる。そしてその泡がヴィクトルの体に当たるとやっとのことでつけた傷が見る見るうちに回復していく。そのことに愕然として、リアス達は声も上げることが出来ない。


「私が回復も出来ずに、仲間達を皆殺しに出来たと思っていたのか? それは少々買いかぶりすぎだ」


そう淡々と告げながら、回復しきった体の調子を確かめるようにハンマーをクルクルと回す。ヴィクトル―――ルドガーの長所は一人で全てのことが出来るという点だ。相手の属性に合わせて弱点を突ける多彩な属性技に自らが回復役になることもできる。おまけに自身
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