五十五話:絶望
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ルはほんの少しの間ではあるが痺れで動けなくなる。その隙に持ち前の速さで祐斗が素早く二人を救出してアーシアの元へと治療に連れて行く。そして、イッセーは生まれた隙に乗じて攻撃を仕掛ける。
「ドラゴンショット!」
「甘いな」
「くそっ! やっぱりよけられたか」
両手から強力なエネルギー波を発射して攻撃をおこなうイッセーだったが、それは当たる寸前でヴィクトルに避けられる。その後ろでエネルギー波が爆発し地面が消し飛ぶがそれに関してヴィクトルは顔を歪めもしない。それどころか、すぐさまイッセーに対して双剣で襲い掛かって来る。
勿論それに対してすぐに対応するイッセーではあったが一か所を斬られたと思ってその場所に拳を振り下ろしても、ヴィクトルの姿は既になく、後ろから悠々と斬りつけられる。それを何度も何度も繰り返していくうちにイッセーの鎧はボロボロになる。彼の拳が通った後は地面が抉れてその力の凄さを物語っているのだが今の彼はただ弄ばれているだけである。
「如何に破壊的な力があろうとそれは当たらなければ何の意味もなさない」
「ちくしょう! 何で当たらねえんだよ!?」
「簡単な理由だ。君は―――弱い」
「うっ!?」
「ファンガ・プレセ!」
ヴィクトルは一瞬の隙を突きイッセーの懐に潜り込み、持ち替えたハンマーをスッと下に降ろしそこから天を穿つように大きく振り上げて闘気を込めた一撃を放つ。ハンマーの先から獣の形をした闘気が噴出され、餓えた狼のようにイッセーに食らいつきその体を吹き飛ばす。その高い破壊力でイッセーの体は大きく宙に舞う。そこに狙いを定めてヴィクトルが銃を撃ち込む。
イッセーは何発か当たった所で何とか体勢を立て直して翼のようなブースターで空を飛ぶ。そのまま状態で睨み合うが不意に甲冑を着た龍の騎士団らしきものがヴィクトルに襲い掛かって来たのでヴィクトルはそれに僅かに驚きながらも剣を打ち合いながら退避する。
「情報にあった能力とは違うな、木場祐斗」
「情報に無くて当然だよ。これを使うのはあなたが初めてだからね」
そう言って、剣を指揮棒のように振るい甲冑の龍の騎士団を整列させる祐斗。その様子に敵であるヴィクトルだけでなく味方であるグレモリー眷属達も注意して見つめている。
「これは、同士達が僕に与えてくれたもう一つの力『聖剣創造』の禁手化
……『聖覇の龍騎士団』だよ」
「『聖覇の龍騎士団』か……龍の騎士団とは面白いが、戦いは量より質だ」
「そうだとしても、何もしないよりはマシさ!」
祐斗の命令により龍の騎士団は一糸
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