暁 〜小説投稿サイト〜
ソードアート・オンライン 蒼藍の剣閃 The Original Stories
ALO編 Running through to take her back in Alfheim
Chapter-15 紡ぐ未来のその先へ
Story15-7 鍍金の勇者
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きく肩をすくめた。

「やれやれ……オブジェクトの座標を固定したはずなのに、妙なバグが残っているなぁ。運営チームの無能どもときたら…………」

須郷が呟きながら振り上げた腕を掴み、唱えた。

「システムログイン。ID《ヒースクリフ》パスワード…………」

頭の中に響く言葉を繰り返す。

背中に装備したエリュシデータが空中に浮き、文字列が浮かびあがる。

「ログイン。ID《kirito》パスワード……」


そのIDが終わると共に、俺の体が光に包まれた。

次の瞬間には、俺の姿は黒の剣士へと変貌していた。
空中に浮かんだエリュシデータを掴む。

次いで、飛び去った須郷よりも早く音声コマンドを放った。

「システムコマンド。スーパーバイザ権限変更。ID《オベイロン》をレベル1に」

瞬時に、須郷の手からウィンドウが消滅した。須郷何もない空間を見つめたあと、再び手を振る。

しかし、もうウィンドウは出てこない。

「僕より……高位のIDだと…………? 有り得ない……有り得ない……僕は支配者……創造者だぞ…………この世界の神…………」

「そうじゃないだろう? お前は盗んだんだ、世界を。そこの住人を。盗み出した玉座の上で独り踊っていた泥棒の王だ」

「このガキ…………僕に向かってそんな口を…………! 後悔させてやるぞ……その首をすっ飛ばして飾ってやるからな…………!

システムコマンド! オブジェクトID《エクスキャリバー》をジェネレート!!」

だが、システムはもう須郷に答えない。

「システムコマンド!! 言うことを聞けこのポンコツが!! 神の……神の命令だぞ!!」

俺はアスナを見た。驚きの顔とそこに刻まれた涙。しかし、その瞳はまだ輝きを灯したままだ。まだ、折れてはいない。

アスナを見つめて、終わらせる決意を心の中で呟くと、アスナは小さくもしっかりと頷いた。

そこで俺は再び視線を須郷に向け、呟いた。


「システムコマンド。オブジェクトID《エクスキャリバー》をジェネレート」

俺の前の空間が歪み、数字の羅列が流れて一つの剣を形作った。

その剣を須郷の方に放り投げる。須郷は危ない手つきでそれを掴む。

そこで、俺の視界に紫色のアイコンが浮かぶ。右手を振って、SAO時代のメニューを呼び出す。

アイテム欄から、ダークリパルサーを装備する。

「決着といこうか。システムコマンド……ペイン・アブソーバをレベル0に」

「な、何…………?」

仮想の痛みを無制限に引き上げるコマンドを聞き、須郷が後ずさる。

「逃げるなよ……俺の相棒は……そして、あの男は、どんな場面でも臆したことはなかったぞ。茅場晶彦は」

「か……かや…………茅場…
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