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ソードアート・オンライン 蒼藍の剣閃 The Original Stories
ALO編 Running through to take her back in Alfheim
Chapter-15 紡ぐ未来のその先へ
Story15-4 限界のその先へ
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軽く剣を薙いだだけで鎖はちぎれ、俺は崩れ落ちる血まみれのフローラを抱き止めた。
俺の体もエネルギーが尽きたかのように床に膝をついた。腕の中のフローラを見つめる。
「…………ごめん…………」
やるせない感情の奔流が涙に姿を変えて俺の両目から溢れだした。
「ごめん……遅くなった…………!」
「ずっと、信じてる……これまでも、これからも、君は私のヒーロー…………いつでも助けに来てくれるって。
君の足ならどこまでも来て、全部飛び越えて来る……って」
違うんだ……本当は何の力もないんだ…………
でも、俺はそんなことを言えない。フローラを不安にさせなくなかった。
「そうだな……俺はいつでもどこでも君のところへ行くよ」
左手を振ると、複雑なシステムウィンドウが出てきた。直感だけで階層を潜り、転送関連のメニューを表示させると指を止めた。
「現実世界は夜だろうな……でも、すぐに会いに行くよ」
「うん。待ってる。君に会えるのを楽しみにしてるね」
フローラは一度宙に視線を向けたあと、再び俺に向き直る。
「……とうとう終わるんだね……私、帰るんだね……あの世界に」
「そうだよ。この2年で本当に色々変わってたからな」
「ふふ……いっぱい思い出作ろうね」
「ああ。作ろうぜ」
俺は大きく頷くと、フローラを抱きしめたまま右手を動かした。ログアウトボタンに触れ、ターゲット待機状態で青く発光する指先でフローラの頬を撫でた。
その途端、フローラの体を、鮮やかなブルーの光が包み込んだ。少しずつ、確かに水晶のように透き通っていくフローラの体を、ずっと抱き締めていた。
フローラが完全に消え去ったあと、俺は体をどうにか持ち上げて呟いた。
「そこにいるんだろう、ヒースクリフ」
『久しいな、シャオン君。もっとも私にとっては、あの日のこともつい昨日のようだが』
「生きていたのか?」
「私は、茅場晶彦という意識のエコー……残像だ」
「なるほど……電脳みたいな感じか。助けてくれてありがとう」
『形としてはそうなるのかな……? 君が作り上げたプログラムがうまく起動したみたいだな』
「ああ、うまくいったよ。この世界はSAOを元に作ってるからな」
『……一応言っておこう。礼は不要だ。私と君たちには無償の善意が通用するような仲ではないだろう。常に代償は必要だよ』
「何をしろと言うんだ」
『…………とりあえず、私はキリト君を助けに行く。君はキリト君に託すものを一緒に見てほしい』
「なるほど……俺は頑張ってアンタの世界を復活させるから、その時は来てくれよ」
『…………そうか。では、私は行
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