マブラヴ
ゲート 自衛隊彼の地にて、斯く戦えり
0955話
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? な、なんだ……痛い? 痛い……痛い痛い痛いっ!」
太股を押さえて泣き叫ぶ男。
剣を持っていたのは貴族の嗜みだったりしたのだろうが、さすがに午餐に参加するのに鎧を着てくる訳もない。
いやまぁ、シャドウミラーの技術班が開発した拳銃が鎧程度で防げる筈もないのを思えば、全身を甲冑で固めてきていたとしても結果は変わらなかっただろうけど。
つい数分前まではアウルに向かって罵詈雑言を口にしていた周囲の貴族達が黙り込む。
そんな静寂に包まれた中、太股から血を流しつつ地面を転げ回って泣き叫んでいる貴族の男の悲鳴のみが響き渡っていた。
「あいつの手当をした方がいいんじゃないか? 幸い、見た感じでは大きな血管を傷つけてはいないみたいだから、そうそうすぐに死んだりはしないだろうけど」
アウルの事だから、その辺は狙ってやったんだろうな。ここで貴族に人死に出せば、こっちの計画も色々と台無しになるし。
「っ!? 誰か、すぐにその者を静かな部屋へ! それと医者を呼べ!」
ピニャの指示が下されると、ようやく我に返ったのだろう。警護の兵士と思われる者や、あるいはメイド、執事といった者達が忙しく動き回る。
「ま、こんなもんだろうな。幾ら自分の腕に自信があっても、この世界の住人が俺達に勝つなんて事はまず無理だろうし」
「……アクセル殿、今のは一体何を?」
そう尋ねてくるキケロの様子に、思わず感心する。
他の貴族のように騒ぐだけではなく、冷静に今何があったのかを確認しようとしているのが分かったからだ。
なるほど、ピニャがわざわざ停戦交渉を行う為の人物として引き出してきただけの事はある、か。
そんな風に考えつつ、空間倉庫からアウルが使っているのと同じ武器を取り出し、キケロへと見せる。
「なっ!? い、今一体どこから……」
「気にするな。で、これが俺達の世界でも一般的な武器である銃というものだ」
……一般的、か?
いやまぁ、ネギま世界を除けば銃が一般的であるのは間違いない事実だから、嘘は言っていない。ただ、シャドウミラーの中では魔法を使う者が多いのも事実だが。
何しろ空間倉庫を使える俺と違って、銃というのは目に見えて危険な武器だ。それを持ち歩いているのを知れば、当然警戒する。
だが、魔法発動体は指輪やピアスのようなアクセサリ型の物も多いし、使い捨てだと初心者用の玩具のような杖もある。
ネギま世界の住人であればまだしも、それ以外の世界ではそれらを危険物と認識出来る者の方が少ないだろう。
ああ、そういう意味では魔法があるこの世界だと寧ろ拳銃の方が怪しまれにくいのかもしれないな。
「そうだな……分かりやすく言えば、弓や弩といった武器の進化した形だと言えば分かりやすいか?」
「弓? そ
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