成長編 素材
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「エレンさんの存在意義、それはお兄ちゃんやサルタナさんに尽くす事なんだ。そうしなければ自分の心の空虚を埋められないから……。以前の私が、母さんの命令を聞く事で自分の存在意義を確かめていたのと同じように……」
「フェイト……でもさ。確か、自分の幸せもちゃんと考えているって言ってたよね? 多分だけど、死んで償おうとしたエレンに新しい生き方を示したのがこの時のサバタなら、ヒトとしての生き方や心の在り方を教えて支えているのがサルタナって事だと思うよ?」
「となると彼女は、歪ながらもヒトらしい幸せを取り戻しつつあるって事なのね。それなら部外者が変におせっかいを焼かなくても、時間をかければ自然と心の傷は塞がる……私達の出る幕はなさそうね。救われた側として何も出来ないのはちょっと辛いけど」
プレシアさんが今言った、“救われた側として何も出来ないのは辛い”。その言葉は私の耳に強くこびりついて残った。彼は私達を守り、皆を救い、心を導いてくれた。恩のある彼に、私達はどう報いればいいのかなぁ……。わかる範囲だと精一杯生きていく事なんだろうけど、そんな曖昧なのじゃなくて、形のある恩返しをしたい。誕生日はサバタさん自身も覚えてないって前に言ってたから無理だし、プレゼントを用意する時間も必要だ。となると……あの日が一番良いかな?
「ねぇ皆、私達で12月のクリスマスにサバタさんへ渡すプレゼントを用意しない? 日頃のお礼の意味もあるし、フェイトちゃん達も恩返しとかしたいでしょ?」
「うん、それグッドアイデアだよなのは!」
「じゃあはやて達にもこの話をしないとね! あ、でもお兄ちゃんにはバレないようにしないとね?」
「人数が人数だからちょっと不安が残るけど……僕も賛成だ。それと後でユーノも誘っておくか……あいつもサバタには世話になったらしいしな、仲間外れにするわけにはいかない」
私の一声を皮切りに、次々と皆が賛同していってくれた。やっぱり皆、彼に恩返しをしたかったんだろう。私と同じ気持ちを皆も抱いてくれて、とても嬉しかった。
この後、私とフェイトちゃんは嘱託魔導師の資格試験の勉強をリンディさんとクロノ君の指示の下で行った。データ収集が終わったはやてちゃん達は闇の書の裁判についてエレンさんとサルタナさんの二人と会議をしていて、マキナちゃんは過去受けてきた実験や心臓の手術からの回復に専念していた。ちなみにマキナちゃんはSEEDが無くなった事で身体能力も元に戻り、卓越した狙撃の技術も使えなくなったみたい。でもAAクラスのリンカーコアがあるから、魔導師としては十分大成出来るみたい。
「うにゃ〜、今日の分の勉強終わったぁ〜!」
「お疲れ様でした、なのはさん。地球の学校と全く違う内容で、難しかったでしょう?」
「いえ、リンディ
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