成長編 素材
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ょっと色んな視点で見てもらっても良いような……。
「ま、それは本格的に入局する時に決めればいいよ。今は嘱託魔導師の資格をフェイトと一緒に取って、それで経験を積んでからしっかり考えればいいんだよ」
「なのはさんも地球の生活からそう簡単に離れる訳にはいかないし、こっちだって無理やり引き抜くような事はしたくない。資格を取ったら時々手伝ってもらう事になるけど、向こうの生活はしっかり楽しんでもらいたいわ。あなた達はまだ子供なんだから、血を流して戦う日々にすぐ入る事なんて無いのよ」
「そうですか……」
「あ、別に私達は入るなとは言ってないよ? 万年人手不足の管理局としては、なのはさんみたいに強くて可愛い魔導師は大歓迎だからさ。ただね、今ある幸せや家族と過ごす時間はもっと大切にしてほしいんだ。一度手放したら、取り戻そうと思うだけで大変だもの」
「確かなのはさんのお父さんって、ごく最近まで行方不明だったのよね? その理由はイモータルに操られていたせいで、この前の事件で正気を取り戻して家族の下に帰って来てくれたんだから、今の内にもっと家族に甘えてもいいのよ?」
「…………」
二人に言われて、私はふと思い出した。P・T事件の最後、ヴァンパイアにされていたお父さんは私達のために浄化を受けた。行方不明だったお父さんと、本当の意味でのお別れするんだと思っていた。でも……パイルドライブからお父さんは奇跡的に助かった。私達の所に人間として帰って来てくれた。
それからは……お兄ちゃん、お姉ちゃん、お母さん、私、そしてお父さん。高町家がやっと全員揃って一緒に暮らせるようになったんだ。心の底から幸せだった……。フェイトちゃんにはプレシアさんとアリシアちゃんが戻って来たように、はやてちゃんにはヴォルケンリッターの人達がやって来たように、私の家にも太陽が昇ったんだ。
だけど私は、魔法の世界に入り込もうとしていた。せっかく取り戻した家族を置いて、自分の道を勝手に進もうとしていた。この幸せを求め続けていたのに、家族の愛が私にも注がれるのを待っていたのに、それを置き去ろうとしたのだ。
二人に言われたおかげで気づいた。ちょっと一人で抱え込んでたせいで、色々急ぎ過ぎたみたい……。将来の事はもっと時間をかけて考えていけばいいかな。今はこの幸せを享受していけば、それでいいんだ。家族の愛を注がれずに育ったサバタさんも、私がせっかく取り戻した幸せを手放してまで戦う事は望んでいないだろうから。
「……そういえばリーゼロッテさんとリーゼアリアさんって、サバタさんとどうやって知り合ったんですか?」
「うっ! あ、あ〜何て言うか、その……そうね……えっと……」
「ジュエルシードの所在を伝えようとしたロッテが、接触をミスって彼に一瞬で倒されたのよ」
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